ブログ大炎上の“B級アイドル”が本音を語る

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 3月23日、とある“B級アイドル”が自身のブログに掲載した文章がにわかに話題になった。そのブログの記事に対し、孫正義氏、坂本龍一氏、高橋源一郎氏ら様々な著名人が賛同し、ブログは3日間で300万PVを記録。
 いわゆる“大炎上”を引き起こし、様々なネットメディアがその様子をこぞって取り上げる事態となった。

 その“B級アイドル”は藤波心さん。
 中学3年生とは信じがたいほどしっかりした文章・文体で、その想いをつづったメッセージブック『間違ってますか? 私だけですか? 14才のココロ』(徳間書店/刊)は、当のブログ記事を軸に、藤波さん自身が原発事故、放射能汚染に対する素直な気持ちを表現している。

 では、どうして藤波さんは、当時タブーとされていた原発批判のエントリをブログに掲載したのだろうか。そのきっかけは、友達との何気ない会話だったという。


震災の次の日、
私は塾の友達に、震災と原発の話をしました。

被災地の様子、涙なくしては見れない・語れない。
原発、どうなるんだろう???

そしたら、塾の友達が皆口をそろえていったことが、
「どこのチャンネルも震災や原発のニュースばかりでつまらない。
バラエティや歌番組が早く見たい」
ということでした・・・・・。

ええええっ!!!\(◎o◎)/

なにその、他人事! 無関心!
(p34より)



 藤波さんは兵庫県在住。震災も原発も遠い話のように感じられた。しかし、そういった周囲の目に疑問を持ちながら、震災や原発についての情報に触れる。そして積もり積もった疑問と不安と問いかけを、あのブログに込めて発信したのだそうだ。
 その記事には賛成するコメントだけでなく、批判的なコメント、誹謗中傷とも受け取れるコメントも並んだ。さらに所属事務所には抗議のFAXやメールが届き、仕事上尊敬していた人に「ブログを即刻削除しなさい」と怒られたりもしたという。それでも、藤波さんは変わらずに、今も自らの想いの丈をブログにつづる。

 あれだけ安全だといわれていた原発事故による放射能汚染も、時が経つにつれて危険性を帯びているという報道に変わってきた。14才の少女はそれを見抜き、当初から警鐘を鳴らしていた。そういった行動に対して多くの人が賛同する一方、しかめっ面をする人も少なくなかった。
 自分の中の「正しいこと」とは何か。14才だからといって、B級アイドルだからといって、あなどることはできないだろう。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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