【茨城古河市】くちびる縫いつけ事件 容疑者の「異常攻撃性」と通報までの“空白のナゾ”

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くちびるを縫われ24時間

茨城県警は7月5日、同居していた女性のくちびるを糸で縫い合わせて大ケガをさせたとして、古河市諸川の桜井政恵容疑者(49)を傷害の疑いで逮捕した。

捜査関係者への取材によると、桜井容疑者は被害女性のくちびるを突き出させた状態で固定し、糸を通した針で上下の唇を縫い合わせていた。現場から押収された2本の糸は付着した血液によって変色していたという。

事件の発覚は、被害女性による命がけの告発だった。

女性は隙を見て自宅を脱出し、近隣の商店に逃げ込んだ。声を出せない状態だったため、

「しゃべれません。警察を呼んでください」

と記したメモの切れ端を店員に提示して救助を求めたという。保護された後、女性は

「容疑者が恐ろしく、すぐに逃げ出すことができなかった」

との趣旨の説明をしている模様だ。

この極限状態に陥るまで、縫合されたとみられる時点から約24時間が経過していたことがわかり、その間、女性は一切の会話や食事を絶たれていた可能性がある。警察は、他にも日常的な暴力がなかったか慎重に捜査を進めている。

事件の舞台となった住宅には、桜井容疑者と実子のほか、行き場を失った家出人らが複数同居していたとみられる。容疑者がかつて出入りしていた地元飲食店の店主は、その共同生活の異常な内情を耳にしていた。

「同居している人をわざと土砂降りの悪天候の中で屋外に出し、家に入れないイジメのようなこともしていましたね。また、まともなおかずをもらえずに塩むすびのような非常に簡素な食事のみだったと聞いています」

なぜそのような歪んだ同居生活は生まれたのか。店主によると、桜井容疑者は近年、ネットを介して行く当てのない女性たちを自宅に呼び寄せていたという。

「同居女性たちが受給する生活保護費から、下宿代などの名目で同居人から継続的におカネを徴収していたらしいです。ただ、同居人らが車両トラブルなどを立て続けに起こしたことで、容疑者側にも多額の負債が生じ、周囲に不満を漏らしていたという話もありますね」(同・店主)

一方で、容疑者自身の資金繰りを巡っては、周囲の男性たちから金銭的な援助や物品の提供を受けていたとの見方もある。

資産が底をつき即離婚

「ソーシャルメディアなどを介して容疑者に傾倒する複数の男性を確保していた。日用品や衣類の買い出しに同行させては支払いを肩代わりさせるなど、支援者を使い分けていたそうです」(同・店主)

約20年前から桜井容疑者を知る別の地元飲食店オーナーは、ここ数年の容疑者の生活ぶりの変化について語る。

「知り合った時期から特定の住所に定住する様子はなく、頻繁に転居を繰り返していました。仕事帰りの作業着姿のまま一人で店を訪れ、決まった麺類や炒め物などを食べていました。この地域は食品工場や現場作業系の仕事が多く、容疑者もそうした職を転々としていたと思います。所持品も一般的なものばかりで、高級なブランド品などを身につけるような暮らしぶりではなかった。通常の会話や接客時の態度からは、このような重大な凶行に及ぶ激しい気性とは思ってもいなかったので、驚いています」

この飲食店オーナーによると、桜井容疑者は過去に外国人男性との婚姻歴があり、現在は中学生と高校生になる2人の男児を育てているという。

桜井容疑者が今年4月中旬から6月末までの短期間働いていたという建設会社の関係者は、彼女の過去の素行について、知人の間で流れていた噂を明かした。

「若年期から経済的な欲望が非常に強く、これまでに結婚と離婚を4〜5回にわたり繰り返しているとの噂がありました。過去には資産を有する男性と結婚したものの、その男性側の資産が底をついた段階で即座に離婚したなんて話も出てましたね。直近で同居していた被害女性に関しても、受給していた生活保護費を巡るトラブルがあったんじゃないかなんて話を、私は耳にしましたね」

困窮した家出人を引き入れては経済搾取し、その一方で“くちびるを縫う”という異常な攻撃性をみせた桜井容疑者。警察は押収した物証の精査を進めるとともに、共同生活の中で生じた確執や、日常的な暴力の全容解明に向けて慎重に調べを進めている――。