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干しシイタケの品評会で、9連覇を果たした男性がいます。妻にも波及した大きな「シイタケ愛」とは。そして、生産のプロおすすめのおいしい調理法を取材しました。

【写真を見る】品評会で9連覇! 我が子のように育てるシイタケ 苦手だった妻も虜にした「シイタケ愛」のカタチ 

9年連続 熊本ナンバーワン

田中欣生さん「「ある程度湿度もあって明るいところ、風が通るところで育つと白くなる。こっちは真逆で、暗くて湿度があって…」
――おおもとは一緒?
田中欣生さん「おおもとは一緒です」

シイタケについて語るのは、田中欣生さんです。39歳にして、熊本県ナンバーワンの干しシイタケを決める品評会で、最も優れた「特等賞」を9年連続で受賞しました。

熊本ナンバーワンの干しシイタケ

田中さんが育てた干しシイタケは、肉厚で香りもよく、大きさも揃っている点などが評価されました。

田中さん「率直に嬉しいです。山で仕事をしているので誰も評価してくれなくて、こういう場面で評価されて、また来年も再来年もとまた頑張ろうという気持ちになります」

この、熊本ナンバーワンの干しシイタケはどのように生産されているのか。菊池市にある栽培の現場を見せてもらいました。

標高と傾斜を活用したこだわりの山林栽培

田中さん「これが熊本県で一番大きい原木です。自称ですけど」

ここはホタ場と呼ばれる栽培場です。今はシーズンではなく、シイタケが生えている原木はありませんが、最盛期には厚みのあるシイタケがびっしりと育っています。

田中さんは、収穫時期を分散させるために標高300mから550mほどの山林でシイタケを栽培しています。

田中さん「傾斜が厳しいけど、そこを利用して風を入れてやって良品を採る。平らな山林に入れて湿度を保ちつつ収量を上げていくというところも、分散させてやっている」

「我が子のように」雪の日も山へ通う、田中さんのシイタケ愛

シイタケの栽培を始めて16年目、田中さんの流儀があります。

田中さん「とにかくホタ場に来て、シイタケを見る、原木を触るということを心がけています」

「手をかければかけるだけ立派に育つ」シーズン中の秋から春にかけては、多くの時間をこの山林で過ごしています。

田中さん「気になって、山の状況が。雪が降ろうがホタ場に来るんですけど、我が子が山で寒い思いをしていたら洋服をかけてやるみたいな感じで」

シイタケ嫌いから一転…

一緒に栽培する妻の瑞希さん(34)は、元々シイタケが苦手でしたが、今ではシイタケグッズを集め、SNSでレシピを発信するほどになったそうです。

妻・瑞希さん「一緒に作っていく中で、自分も食べておいしいと思えるものを皆さんに提供できればいいなと思うので、元々苦手な人間が食べやすいレシピは説得力が少しあるかなと」

ということで、瑞希さんがシイタケ嫌いを克服するきっかけとなった料理を作ってもらいました。

子どもも大好き!瑞希さんのシイタケレシピ

片栗粉をまぶしたシイタケを油であげ、醤油・砂糖・酢、1対1対1で作ったタレをからませれば完成。瑞希さん特製「シイタケ南蛮」です。

記者「いただきます。味が中まで染み込んでいて、噛めば噛むだけ味が出てきてめちゃくちゃおいしいです」

他にも、シイタケを牛タンに見立てた「ネギ塩牛タン風」や、削った干しシイタケをパン粉代わりに使ったハンバーグなど、様々な料理にシイタケを活用しています。

シイタケ愛が伝わった?  

こうしてシイタケ嫌いから立派なシイタケ好きになった瑞希さんですが、それは、もちろん欣生さんの影響です。

妻・瑞希さん「出会った当初からずっとシイタケのことについて語っていた。デートに行って、夕飯の居酒屋でずっと熱く語っていました」

田中さん「でも今はもう逆転しているんじゃないかな」

年に1度のけんかの理由

普段は全くけんかをしないという2人ですが、干しシイタケの選別作業をする際には…

田中さん「年に1回、5月の頭に作業をするが、大げんかです。唯一けんかします」

出来がいいと感じるシイタケに若干の違いがあり言い合いになるそうです。

あふれるシイタケ愛で、田中さん夫婦は干しシイタケ日本一を目指します。

干しシイタケの栄養素って?

干しシイタケの栄養素について専門家に聞きました。

尚絅大学栄養科学科 川上育代教授「骨や歯を強くするビタミンD。それから食物繊維。免疫力をアップするという良い働きがある。あと、ビタミンB1も含まれている。ミネラル類も豊富な食材。特に”蒸す”と吸収率がアップすることが報告されているので、蒸し料理や炒め料理でより良い成分が吸収できると思う」

栄養面でも注目される干しシイタケ。熊本県ナンバーワンの田中さんの干しシイタケは、6月26日に行われた全国の品評会で、どんこの部で最高賞となる農林水産大臣賞を受賞し、日本一に輝きました。