「本当に脱ぐとは思わなかった」内田梨瑚被告が指摘された“供述のズレ”と“不可解な言い訳”、検察官は「作り話では?」「この期に及んで…」と厳しく追及《旭川女子高生転落死》
2024年4月、当時17歳の女子高校生Aさんを北海道旭川市の景勝地「神居古潭」にある橋の欄干に座らせ、川へ転落させて溺死させた事件。殺人罪などで起訴されている無職・内田梨瑚被告(23)の公判が続いている。
【写真】タバコのようなものを手に持ち、カラオケで熱唱する内田被告。有名ラッパーとのツーショットも
5月25日に初公判が開かれ、同月29日の第5回公判からは被告人質問がスタート。初めて自身の言葉で事件について語り始めた内田被告だが、「殺意はなかった」と殺人を一貫して否定。しかし、法廷では検察官から供述の矛盾点を次々と指摘される展開となった──。【全3回の第1回】
事件の発端は、内田被告が写った画像データをAさんが無断でSNS上に転載したことだった。これに腹を立てた内田被告は、Aさんを自身の車に監禁して連れまわし、暴行を加えたほか、全裸での動画撮影や土下座を強要した末に死亡させたとされる。
裁判を傍聴した全国紙社会部記者が解説する。
「共犯の小西優花受刑者(21)はすでに公判を終え、懲役23年の実刑判決が確定しています。内田被告も小西受刑者と同様に殺人、不同意わいせつ致死、監禁などの罪で起訴されていますが、公判前から一貫して殺人については否認。監禁と不同意わいせつ自体は争わないとしつつも、不同意わいせつによる"致死"の部分については真っ向から争う方針を示していました」
5月29日に開かれた第5回公判での被告人質問。内田被告は事件に至るまでの経緯について、ようやく口を開いた。
「Aさんが無断使用したのは、すでに報じられている通り"ラーメンを食べる内田被告の画像"でした。内田被告は『画像を使った理由や目的』を聞き出そうとAさんを呼び出したものの、謝られるばかりで話が進まなかったため、『(Aさんの)親と連絡を取りたい』と何度も伝えたと証言しました」(同前)
さらに内田被告の怒りを増幅させたのは、別のSNSへの投稿だったというが、ここでも不可解な点が浮き彫りになる。
「内田被告は、Aさんがラーメンを食べる画像とは別の"自分の顔がはっきり写っている画像データ"をX(旧Twitter)にもアップしていることに気づき、『ショックだった』などと主張。しかし実際には、AさんのスマートフォンにXのアプリはインストールされていなかったとみられています。それでも内田被告は『アップされたと認識していた』といい、こうした思い込みが激しい怒りへと繋がり、凶行の引き金になっていったようです」(同前)
一方、Aさんは最後まで親への連絡を拒否していたようだ。
「内田被告は『Aさんがずっと死にたいと言っていた』『死にたい、死にたいと言うから本当に死にたいのか確認するため、全裸になれと言った』と説明する一方で、『本当に脱ぐとは思わなかった』『脱いだからビックリした』などと証言しました。
橋で土下座をさせたり欄干に座らせたりしたことについては、そうすることで『死にたいと言わなくなると思った』『親と連絡が取れるようになると思った』と述べています」(同前)
内田被告の供述には不可解な点も多く、6月3日の第6回公判で行われた検察官による被告人質問では、厳しい追及が行われた。
「まず、Aさんが謝罪する中で『50万円払います』と申し出ていたことに関して、内田被告は『お金目的で呼び出したのではない』と供述していた。それにも関わらず、小西受刑者に『50万つませるわ』とメッセージを送っていたため、検察官は矛盾を指摘。また『Aさんが死にたいというのをやめさせたかった』と供述しつつ、Aさんに『死ね』と言っていた矛盾についても問いただされ、内田被告には何度も言葉に詰まる様子が見られました」(同前)
さらに検察官は、内田被告が事件直前に職場で発生した窃盗事件の事情聴取を受けていたことにも触れ、「窃盗の疑いをかけられたストレスもあったのではないか」と指摘した。
「内田被告は第5回公判でこのことを話しておらず、検察官は『この期に及んで自分に都合が良いように供述していないか』と詰め寄りました。内田被告は『思い出せなかっただけです』と答えましたが、Xへ画像をアップされていたという話についても『あなたの作り話ではないか?』と突っ込まれ、内田被告は『違います』と否定していました」(同前)
そしてAさんを全裸にした件。内田被告は、Aさんが脱いだ衣類を草むらに捨てている。
「検察官は『もう服を着せるつもりがなかったのではないか?』と指摘しました。内田被告は『いいえ』と否定したものの、『取り調べではAさんの反省を不十分に感じ、懲罰的な意味で裸にさせたとある』と突っ込まれると、長い沈黙を挟んで『わからないです』と答えていました」(同前)
殺意を否定し続けた内田被告。その後、共犯の小西受刑者について、"仲間割れ"とも取れるような証言も口にしたのだ──。
(第2回につづく)

