脳科学者・茂木健一郎氏が、「数値化できないところから、『芸術』が始まる」と題した動画で、芸術の本質と数値化できない価値について自身の見解を語った。

茂木氏は、編集者や音楽家、画家、ダンサーといった創作のプロたちと話す中で「これは芸術だから」という言葉の深みを再認識するという。「芸術って売上げや賞など数字にできるもので測れないし、白黒つけられない」とし、芸術の本質は「そこを超えたところにある数値化できないもの」だと強調。「数字にできないところから芸術が始まる」と断言した。

具体例として、有名ピアニスト・藤田真央さんを挙げ、「チャイコフスキーコンクール2位というのは数字だけど、藤田真央さんのピアノの“なぜ良いのか”は誰も語れない」と分析。内田光子やアルゲリッチと同等の何か崇高なクオリティがあるとしながらも、「それが何かと言われたら、感じるしかない。将来数値化できる時代が来るかもしれないが、芸術は常にその先へ逃げていく」と語った。

さらに、「数値化できないから人によって意見も分かれるし、白黒つかない。その先に芸術があり、もっと言えば『人生も数値化できないもの』だ」と観点を拡げる。「人生ってのは数値化できないものだと僕は思う」「音楽をしみじみ聴くといいなと思うし、生きるっていいなと思いませんか。数値化できないからね」と、数字では測れない価値や幸福についても思いを馳せた。

動画の締めくくりで茂木氏は、「しみじみ音楽を聴くと生きていることの素晴らしさを感じる。数値化できない、それこそが芸術であり、人生だ」と結んだ。

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