Amazon2013年から計画を進めているドローンによる荷物配達サービス「Amazon Prime Air」は、いよいよ2019年内にはサービス開始予定というところまでやってきました。これに合わせるように、Prime Airで運用するドローンを、配達だけではなく監視カメラ代わりとして活用する「自宅監視サービス」をAmazonが検討中であることがわかりました。

Amazon Wins Patent Approval For Drone 'Home Surveillance' Plan : NPR

https://www.npr.org/2019/06/22/735076936/amazon-explores-having-its-drones-provide-home-surveillance-for-customers



Amazon Prime Air」はドローンを用いてユーザーが指定した場所まで荷物を届けるというサービスで、既存の「お急ぎ便」よりも早く、注文から30分以内に商品を届けることを想定しています。

Amazonが無人飛行機で自宅前まで注文から30分でお届けしてくれる「Amazon Prime Air」がよくわかるまとめ - GIGAZINE



2019年6月に開催されたイベント「Amazon re:MARS 2019」ではドローンの最新モデルが公開され、サービスが数カ月以内に開始予定であることが発表されました。

Amazonが配達用ドローンの最新モデルを公開、30分以内で配達可能な「Prime Air」は数カ月以内に開始予定 - GIGAZINE



そしてAmazon Prime Airの進展に合わせるように、「ドローンを用いた自宅監視」に関する特許が2019年6月4日に承認されています。

United States Patent: 10313638



この特許は、配達を終えて空荷となったドローンをまっすぐ配達元に戻らせるのではなく、そのまま任意の場所の監視カメラの役目を果たさせるというもの。なにか異常があった際には電話やテキストメッセージによる警告を監視対象の住宅のユーザーや自治体に送信します。

ただ、ドローンがあちこちで監視カメラとして動作することになるとプライバシーの問題が出てくるため、ジオフェンス(仮想の地理的境界線)を設定し、監視対象外の区域に関しては映像に処理を施すことでプライバシーを保護できるようになっているとのこと。

なお、Amazonの広報担当であるジョン・タグレ氏によると、あくまで監視サービスの許諾をしたユーザーに対して提供される選択式のサービスであり、Amazon Prime Airを利用すると無断で配達後にドローンが家の周りを監視し続けるというサービスではないとのことです。