閉店したマダムジョイ5店舗は「マックスバリュ」として順次リニューアルオープン

(株)広電ストア(TDB企業コード:600108412、資本金9600万円、広島県広島市中区東千田町2-9-29、代表清算人脇本和男氏)は、1月11日に広島地裁より特別清算開始命令を受けた。

 当社は、1960年(昭和35年)3月に設立されたスーパーストア。広島電鉄(株)が100%出資のグループ会社として、食品や衣料品を扱うスーパー「マダムジョイ」5店舗の経営を主体に、移動販売車事業や不動産賃貸なども手がけていた。スーパーではポイントサービスの導入や私鉄系スーパーのプライベート・ブランド「V(バリュープラス)マーク商品」を扱うなどで地域に密着した営業を展開、最盛期は86年3月期には年売上高約171億1700万円を計上していた。

 しかし、その後は大型商業施設の進出や大手量販店などとの競合激化に加え、長引く消費低迷の影響により2018年3月期の年売上高は約71億7600万円にまでダウン、収益性も低迷して2009年3月期以降は10年連続で赤字を計上し、財務内容は債務超過の状態が続いていた。この間、スクラップ・アンド・ビルドを進めて、食料品に特化した展開を図る一方で、人件費や広告宣伝費などの削減に努めていたが抜本的な収益改善には至らず、2018年3月には創業店である己斐店を老朽化のため閉店していた。

 こうしたなか、親会社の経営基盤の安定、収益体質の強化を図るべく、2018年7月23日にイオングループの大手スーパーであるマックスバリュ西日本(株)(広島市南区)にスーパー事業を譲渡する基本協定書を締結し、10月1日に事業を譲渡した。その後、当社は10月31日に開催された株主総会の決議で解散して整理を進めていた。

 負債は約70億円の見込みだが、変動する可能性がある。

 なお、2018年9月26日に閉店したマダムジョイ5店舗は、同年10月16日以降にマックスバリュ西日本(株)が運営する「マックスバリュ」として順次リニューアルオープンしている。