「ヨーロッパが結束すれば計画は成功しない」FIFA“事業売却”構想に猛反発 伊大手紙は会長を痛烈批判 バイエルン元会長はUEFAを後押し

写真拡大

強行に出たインファンティーノ会長に批判が集中している(C)Getty Images

 国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が打ち出した事業構想に対する反発の声は強まるばかりだ。

【動画】気まずそうなスペイン代表イレブンの顔…波紋を呼んだトランプ大統領の表彰式での様子を見る

 現地時間7月28日、FIFAは、ワールドカップ(W杯)やクラブワールドカップといった主催大会の運営などを担う新会社「FIFA Forward Enterprise(FFE)」を設立し、一部の株式を民間投資家に売却する新たな構想を発表した。このFIFAの計画が世界中に伝わると、欧州サッカー連盟(UEFA)がすぐさま異論の声を上げた。30日、UEFA加盟全55協会の方針として、FIFAに対し新構想を撤回しない限りW杯など主催大会への出場をボイコットすると声明を発表。またUEFAは各大陸連盟にも呼びかけ、同じく抗議の姿勢を示し足並みをそろえるよう求めているとも報じられた。

 民間の投資家に株式が渡るとなれば、W杯などの各主催大会がこれまで以上に経済的利益を目的として行われることが予想され、その懸念からUEFAも声明において、「W杯が売り出されることはあってはならない」とも訴えている。

 当然、欧州各国メディアでもFIFA新構想への批判的な反応を伝えている。イタリアの『La Gazzetta dello Sport』は30日配信の記事において、「もはや誰の目にも明らかだ。FIFAジャンニ・インファンティーノ会長の頭にあるのは、サッカーではなく『収益』である」などと断言。また、FIFAが加盟211協会に対し、構想に賛同するならば支援金を増額する意向である一方で、提案を拒否した場合は支援金削減もあり得るとの呼びかけについて、同メディアは「インファンティーノは各協会への“圧力”に踏み切った」と綴っている。

 他にも、オーストリア紙『Kronen Zeitung』では、元バイエルン・ミュンヘン会長のウリ・ヘーネス氏によるコメントを掲載。やはり、FIFAに明確な反対姿勢を示しており、「ヨーロッパが本当に結束し、一貫した姿勢を貫くなら、インファンティーノ氏の計画は成功しない。もし彼がワールドカップでフィジー対カーボベルデの試合を見たいというのなら、どうぞ好きにすればいい」と言及。さらにはUEFAに対してさらなる結束を求める意味で、「私個人としては、ヨーロッパは自分たちの力を過小評価していると思う。欧州勢抜きの大会など、まったく価値がない」と私見を述べている。

 欧州サッカー界の反発は日増しに強まっていることは明らか。FIFAとUEFAによる対立は、今後さらに激化していく可能性が高そうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]