Siriの強化やタップジェスチャーが注目! watchOS 27でApple Watchがますます便利に
2026年秋の正式リリースを控えるApple Watchの最新オペレーティングシステム「watchOS 27」のパブリックベータ版が公開されています。今回のアップデートでは、「Siri AI」への対応をはじめとする先進的なAI体験や、操作性を向上させる新たなジェスチャー機能など、注目のアップデートが数多く盛り込まれています。
筆者が本稿を執筆している7月下旬時点では、watchOS 27およびiOS 27のパブリックベータは「Beta 2」にバージョンアップしていました。開発途上のベータ版での検証に基づいているため、秋の正式リリースに向けて画面レイアウトや搭載機能、UIの動線などは変更される可能性がある点をご了承ください。なお、本記事に掲載している画像は取材に基づく許可を得て使用しています。

Siri AIを搭載する「watchOS 27」のパブリックベータ版をいち早く体験しました。秋に正式公開を迎える、無料のソフトウェアアップデートに対応するApple Watchのモデルについても解説します
「Siri AI」が縦横無尽!ウォッチとスマホで検索も連携
watchOS 27のアップデートの中核になるのが、アップルとグーグルのコラボレーションによって大幅に強化された新世代のApple Intelligenceと、そのユーザーインターフェースとなるAIエージェント「Siri AI」です。
Apple Watchは、iPhoneにペアリングして使用するコンパニオンデバイスです。iPhoneにiOS 27をインストールすると、Apple WatchでwatchOS 27が使えるようになります。

Siri AIは、もちろんiOS 27にも搭載されます。Siriアプリから会話の履歴を振り返ることができます
Siri AIは、iOS 27のローンチ当初は「英語のみ」に対応します。日本語をはじめとする他言語には順次対応する予定ですが、ベータ版を日本国内でテストする際には、端末およびSiriの言語設定を「English(United States)」に変更する必要がありました。
Siri AIへの質問やリクエストは、英語での入力が前提となります。音声入力の場合は、特に英語で発話しないと正確にリクエストが伝わりません。テキストタイピングでは、日本語での問い合わせを受け付けてくれる場合もありますが、検索に失敗したり意図した回答が得られなかったりすることが多いため、現状は英語での操作が推奨されます。

watchOS 27に搭載されるSiriアプリ。Digital Crownをクリックして表示するアプリグリッドの中心に、Siriアプリが鎮座します
iOS 27やmacOS 27と同様に、watchOS 27にも独立した「Siriアプリ」がプリインストールされます。たとえば、屋外を移動中にApple WatchからSiriへ「気になる新作映画が明日の19時以降に上映されている新宿の映画館と、オンラインでのチケット購入方法」を尋ねておき、帰宅後にiPhoneでSiriアプリを開いて提示された映画館のウェブサイトからチケットを購入するといった、デバイスをまたいだスムーズな連携が可能です。
Digital Crownを押すと、普段よく使うアプリや直近で使用したアプリのアイコンが7つ並び、グリッドの中心にSiriアプリが配置されます。iPhoneで始めた会話をApple Watchでそのまま引き継ぐことも簡単です。Apple Watchでは、リクエストの入力も応答の確認も音声がメインとなるため、屋外で操作する際はAirPodsをはじめとするワイヤレスイヤホンを接続してから、話しかけるスタイルが一般的になりそうです。

ディスプレイの大きなApple Watch Ultraは、テキストによるSiriの応答も見やすく好相性です
シングルタップジェスチャーを追加
watchOS 27では、日常の操作感をよりスムーズにする新しいジェスチャーが追加されました。親指と人差し指を1回合わせる「ワンハンドタップジェスチャー」が加わったことで、買い物袋などで片手がふさがっている状態でも、スマートスタック内のウィジェットを自在に選択できるようになります。
Apple Watchを装着している方の手の指をトントンと軽くダブルタップしてスマートスタックを起動し、そのままダブルタップを繰り返すことで、目的のウィジェットまでスクロールできます。見たいウィジェットに到達したあとは、指をシングルタップして、そのまま重ねたまま「長押し」するような感覚でホールドすると、触覚フィードバックとともに操作が受け付けられてアプリが開きます。

Apple Watchを手首に装着している方の指を軽くタップするフィンガージェスチャーの操作方法が拡大しました
そして、手首をクルッと返す「フリック」のジェスチャーを行うだけで、アプリ画面が閉じ、瞬時にウォッチフェイスに戻れます。
スマートスタックの操作性は間違いなく向上していますが、たとえばメッセージアプリのウィジェットなどでアプリを開いたあとには、ダブルタップしか受け付けなくなります。選んだ個別のメッセージを、シングルタップで開いて読めるようになれば、いよいよ本当に便利です。アップルには、今後もApple Watchにおけるジェスチャー操作の可能性を深掘りしてほしいです。
ウォッチだけで「Workout Buddy」が楽しめる
「Workout Buddy」(ワークアウトバディ)は、対応するApple Watchユーザーが利用できる無料のフィットネスコーチ機能です。2025年秋にリリースされたwatchOS 26、およびiOS 26以降から楽しめるようになりました。
現状、バックグラウンドで動作するApple Intelligenceが生成する、オリジナルのコーチング音声が「英語のみ」の対応となっています。そのため、デバイスやSiriの言語設定を英語にする必要があります。そのため、日本のユーザーにとっては少し縁遠い機能に感じられるかもしれません。
また、現在の環境では「Apple Intelligenceを有効にしたiPhone」が近くにないと動作しません。つまり、屋外でランニングやウォーキングを行う際も、常にiPhoneを携帯する必要があったので、Apple Watchの「身軽さ」という魅力が損なわれるところがあります。
この課題を克服するべく、watchOS 27からはiPhoneが近くになくても、セルラー通信により単体でインターネットに接続できるApple Watchであれば、Workout Buddyが楽しめるようになります。

アウトドアランニングなど8種目に対応する「Workout Buddy」。セルラー機能を搭載するApple Watchであれば、近くにiPhoneがなくてもウォッチ単体でこの機能が使えるようになります
走り始めのタイミングや、設定した目標距離に到達してスプリットタイムを記録する際などに、AIコーチが時々励ましてくれます。ガイダンスは音声に限定されるので、AirPodsなどワイヤレスイヤホンをApple Watchにペアリングしてこれを聞きます。
シンプルな英語で話しかけてくれるので、日本語が未対応であることを差し引いてもなお、ランニングのペースメーカーとしても役に立つ機能だと思います。でも、やはり都度デバイスの言語設定を変更するのは面倒なので、なるべく早めの日本語対応を期待したいです。
「探す」アプリがマップ表示に対応
Apple Watchの「探す」(Find My)アプリが1つに統合された点も見逃せない改善点です。iPhoneやiPad、Macでは先駆けて統合されていましたが、watchOS 26までは「デバイスを探す」「持ち物を探す」「人を探す」という3つの機能が個別のアプリとして独立していました。

watchOSの「探す」(Find My)アプリが統一され、マップベースのユーザーインターフェースに生まれ変わります
watchOS 27では、1つの「探す」アプリとして集約され、地図を中心に据えたインターフェースに刷新されます。Digital Crownを回すことで地図のズームイン・ズームアウト表示もできるので、画面サイズの大きなApple Watchであれば十分に高い視認性と快適な操作性を実感できます。

Digital Crownを回すと、マップにズームイン・アウトもできます
今年も3つのApple Watchを一気に刷新?
盛りだくさんの新機能を備えたwatchOS 27ですが、Siri AIやWorkout Buddyをはじめとする主要機能の日本語対応については、今しばらく対応を待つ必要があります。
そして、もう1点注意しておきたい点が、動作対応モデルの絞り込みです。watchOS 27をインストールできるのは「Apple Watch Ultra 2 以降」「Apple Watch Series 9 以降」「Apple Watch SE 3」の各モデルとなっており、iOS 27を搭載したiPhoneとのペアリングが必須となります。初代のApple Watch Ultraを気に入って愛用している筆者にとっては、少し寂しく感じられました。
こうした背景を踏まえると、今年の秋にアップルは新しいApple Watchを2年連続で「Ultra」「Sereis X」「SE」と3モデルそろい踏みでアップデートする可能性がありそうです。特に、watchOS 27のユーザー層を広げると同時に、ユーザーが手に取りやすいエントリーモデルをリフレッシュするためにも、第4世代の「Apple Watch SE」が求められていると筆者は思います。

2025年は、秋にApple Watch Ultra 3、Series 11、SE 3が一斉に発表されました。今年も全ラインナップが更新されるのか、要注目です
7月18日、アップルは第3世代Apple Watch SEのスタート価格を4,000〜5,000円、値上げしました。願わくば、この価格をキープしたまま、秋に新しい第4世代の「Apple Watch SE」が誕生してほしいものです。

著者 : 山本敦 やまもとあつし ジャーナリスト兼ライター。オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。独ベルリンで開催されるエレクトロニクスショー「IFA」を毎年取材してきたことから、特に欧州のスマート家電やIoT関連の最新事情に精通。オーディオ・ビジュアル分野にも造詣が深く、ハイレゾから音楽配信、4KやVODまで幅広くカバー。堪能な英語と仏語を生かし、国内から海外までイベントの取材、開発者へのインタビューを数多くこなす。 この著者の記事一覧はこちら
筆者が本稿を執筆している7月下旬時点では、watchOS 27およびiOS 27のパブリックベータは「Beta 2」にバージョンアップしていました。開発途上のベータ版での検証に基づいているため、秋の正式リリースに向けて画面レイアウトや搭載機能、UIの動線などは変更される可能性がある点をご了承ください。なお、本記事に掲載している画像は取材に基づく許可を得て使用しています。

「Siri AI」が縦横無尽!ウォッチとスマホで検索も連携
watchOS 27のアップデートの中核になるのが、アップルとグーグルのコラボレーションによって大幅に強化された新世代のApple Intelligenceと、そのユーザーインターフェースとなるAIエージェント「Siri AI」です。
Apple Watchは、iPhoneにペアリングして使用するコンパニオンデバイスです。iPhoneにiOS 27をインストールすると、Apple WatchでwatchOS 27が使えるようになります。

Siri AIは、iOS 27のローンチ当初は「英語のみ」に対応します。日本語をはじめとする他言語には順次対応する予定ですが、ベータ版を日本国内でテストする際には、端末およびSiriの言語設定を「English(United States)」に変更する必要がありました。
Siri AIへの質問やリクエストは、英語での入力が前提となります。音声入力の場合は、特に英語で発話しないと正確にリクエストが伝わりません。テキストタイピングでは、日本語での問い合わせを受け付けてくれる場合もありますが、検索に失敗したり意図した回答が得られなかったりすることが多いため、現状は英語での操作が推奨されます。

iOS 27やmacOS 27と同様に、watchOS 27にも独立した「Siriアプリ」がプリインストールされます。たとえば、屋外を移動中にApple WatchからSiriへ「気になる新作映画が明日の19時以降に上映されている新宿の映画館と、オンラインでのチケット購入方法」を尋ねておき、帰宅後にiPhoneでSiriアプリを開いて提示された映画館のウェブサイトからチケットを購入するといった、デバイスをまたいだスムーズな連携が可能です。
Digital Crownを押すと、普段よく使うアプリや直近で使用したアプリのアイコンが7つ並び、グリッドの中心にSiriアプリが配置されます。iPhoneで始めた会話をApple Watchでそのまま引き継ぐことも簡単です。Apple Watchでは、リクエストの入力も応答の確認も音声がメインとなるため、屋外で操作する際はAirPodsをはじめとするワイヤレスイヤホンを接続してから、話しかけるスタイルが一般的になりそうです。

シングルタップジェスチャーを追加
watchOS 27では、日常の操作感をよりスムーズにする新しいジェスチャーが追加されました。親指と人差し指を1回合わせる「ワンハンドタップジェスチャー」が加わったことで、買い物袋などで片手がふさがっている状態でも、スマートスタック内のウィジェットを自在に選択できるようになります。
Apple Watchを装着している方の手の指をトントンと軽くダブルタップしてスマートスタックを起動し、そのままダブルタップを繰り返すことで、目的のウィジェットまでスクロールできます。見たいウィジェットに到達したあとは、指をシングルタップして、そのまま重ねたまま「長押し」するような感覚でホールドすると、触覚フィードバックとともに操作が受け付けられてアプリが開きます。

そして、手首をクルッと返す「フリック」のジェスチャーを行うだけで、アプリ画面が閉じ、瞬時にウォッチフェイスに戻れます。
スマートスタックの操作性は間違いなく向上していますが、たとえばメッセージアプリのウィジェットなどでアプリを開いたあとには、ダブルタップしか受け付けなくなります。選んだ個別のメッセージを、シングルタップで開いて読めるようになれば、いよいよ本当に便利です。アップルには、今後もApple Watchにおけるジェスチャー操作の可能性を深掘りしてほしいです。
ウォッチだけで「Workout Buddy」が楽しめる
「Workout Buddy」(ワークアウトバディ)は、対応するApple Watchユーザーが利用できる無料のフィットネスコーチ機能です。2025年秋にリリースされたwatchOS 26、およびiOS 26以降から楽しめるようになりました。
現状、バックグラウンドで動作するApple Intelligenceが生成する、オリジナルのコーチング音声が「英語のみ」の対応となっています。そのため、デバイスやSiriの言語設定を英語にする必要があります。そのため、日本のユーザーにとっては少し縁遠い機能に感じられるかもしれません。
また、現在の環境では「Apple Intelligenceを有効にしたiPhone」が近くにないと動作しません。つまり、屋外でランニングやウォーキングを行う際も、常にiPhoneを携帯する必要があったので、Apple Watchの「身軽さ」という魅力が損なわれるところがあります。
この課題を克服するべく、watchOS 27からはiPhoneが近くになくても、セルラー通信により単体でインターネットに接続できるApple Watchであれば、Workout Buddyが楽しめるようになります。

走り始めのタイミングや、設定した目標距離に到達してスプリットタイムを記録する際などに、AIコーチが時々励ましてくれます。ガイダンスは音声に限定されるので、AirPodsなどワイヤレスイヤホンをApple Watchにペアリングしてこれを聞きます。
シンプルな英語で話しかけてくれるので、日本語が未対応であることを差し引いてもなお、ランニングのペースメーカーとしても役に立つ機能だと思います。でも、やはり都度デバイスの言語設定を変更するのは面倒なので、なるべく早めの日本語対応を期待したいです。
「探す」アプリがマップ表示に対応
Apple Watchの「探す」(Find My)アプリが1つに統合された点も見逃せない改善点です。iPhoneやiPad、Macでは先駆けて統合されていましたが、watchOS 26までは「デバイスを探す」「持ち物を探す」「人を探す」という3つの機能が個別のアプリとして独立していました。

watchOS 27では、1つの「探す」アプリとして集約され、地図を中心に据えたインターフェースに刷新されます。Digital Crownを回すことで地図のズームイン・ズームアウト表示もできるので、画面サイズの大きなApple Watchであれば十分に高い視認性と快適な操作性を実感できます。

今年も3つのApple Watchを一気に刷新?
盛りだくさんの新機能を備えたwatchOS 27ですが、Siri AIやWorkout Buddyをはじめとする主要機能の日本語対応については、今しばらく対応を待つ必要があります。
そして、もう1点注意しておきたい点が、動作対応モデルの絞り込みです。watchOS 27をインストールできるのは「Apple Watch Ultra 2 以降」「Apple Watch Series 9 以降」「Apple Watch SE 3」の各モデルとなっており、iOS 27を搭載したiPhoneとのペアリングが必須となります。初代のApple Watch Ultraを気に入って愛用している筆者にとっては、少し寂しく感じられました。
こうした背景を踏まえると、今年の秋にアップルは新しいApple Watchを2年連続で「Ultra」「Sereis X」「SE」と3モデルそろい踏みでアップデートする可能性がありそうです。特に、watchOS 27のユーザー層を広げると同時に、ユーザーが手に取りやすいエントリーモデルをリフレッシュするためにも、第4世代の「Apple Watch SE」が求められていると筆者は思います。

7月18日、アップルは第3世代Apple Watch SEのスタート価格を4,000〜5,000円、値上げしました。願わくば、この価格をキープしたまま、秋に新しい第4世代の「Apple Watch SE」が誕生してほしいものです。

