「母国から逃げるように…」国内で告発される異常事態! 辞任後の殺害予告など韓国代表監督に続く非難に世界絶句「重罪を犯した人間のよう」【W杯】

写真拡大 (全2枚)

韓国国内からワールドカップが行われているロサンゼルスに戻っていったホン・ミョンボ元監督(C)Getty Images

 韓国サッカー界で異常事態が起きている。

 目下開催中の北中米ワールドカップ(W杯)で、ソン・フンミンら数多のスター選手を攻守に居並べていた韓国代表だが、低調なパフォーマンスに終始。1勝2敗という成績でグループリーグ敗退の憂き目に遭った。

【動画】ブラジル代表戦士が塩貝健人に示した5本の指…実際の映像をチェック

 国民の期待は大きく裏切られた。当然のように、ショッキングな敗退劇の責任がどこにあるかで壮絶な論争が繰り広げられているわけだが、非難の矛先は引責辞任を表明したホン・ミョンボ元監督に集中。

 ついにはイ・ジェミョン大統領までもがSNSで意見を発信した。ホン・ミョンボ元監督を「無能」と叱責した同大統領は、選考過程に対しても「組織と人事の失敗だ。まさに呆気にとられる出来事」と非難。韓国政府は韓国サッカー協会(KFA)に対して「特別監査」へ乗り出す意向で、すでにチョン・モンギュ協会会長、イ・イムセン前技術理事、ホン・ミョンボ前監督の3人が告発されている。

 政界から強い意見が飛んだことで、国内の批判も苛烈化。代表のレジェンドであったホン・ミョンボ元監督には誹謗中傷だけでなく、殺害予告までもが飛ぶ、おどろおどろしい状況となっている。

 たしかにKFAの監督人事における不透明な過程は、積もりに積もった課題ではあった。ただ、ホン・ミョンボ監督が国民全体から問い詰められるというあまりに建設的とは言い難い批判の在り方に、国外でも驚きの声が噴出している。

 スペイン紙『Marca』は、帰国からわずか2日でホン・ミョンボ元監督が、仁川国際空港から自身の住まいがあるというロサンゼルスに戻る様子をキャッチ。「身元がばれないよう、帽子とマスクを着用してアメリカ行きの飛行機に搭乗し、国外脱出を決意した姿はショッキングなものである」と伝え、母国内の異様なムードをリポートしている。

「明らかに敵意に満ちた雰囲気の中で迎えられたホン・ミョンボは、大統領から厳しい批判を受けるほど追い詰められた。そして、そのプレッシャーが耐え難いものとなり、辞任後も殺害予告を受け続け、批判が収まらないことを知り、彼は母国から国外へと逃げるように去った。まるで何かの重罪を犯した人間のようである」

 また、英公共放送『BBC』は、韓国国内でホン・ミョンボ元監督が、ここまで強く非難される背景として、若い世代が「物事の不公平さに対して敏感になっている」ことを強調。決勝トーナメント1回戦で敗れながらも強い批判ではなく、冷静な分析が展開された日本との“違い”について論じている。

「日本代表は、『チームが何を目指すべきか』という根本的な問いに対して、明確な答えを見出した。対照的に、2002年以降で10人以上の監督交代がされている韓国は4年ごとにゼロからやり直している。

 KFAは、長期的な哲学に根ざした明確なサッカーのアイデンティティを確立できていないのだ。そうした中で韓国の若い世代は、何よりも公平性が重視されるべきスポーツの世界で、その原則が無視されている現状を受け入れることができないのだろう」

 果たして、壮絶な論争が続く韓国サッカーはどう強化を進めていくのか。来年1月にサウジアラビアでのアジアカップが控える中で、むしろ興味が沸いている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]