実家暮らしの40代息子に、生活費を「月3万円」から増やしてほしいと伝えたところ、「これ以上払う必要ある?」と反論されました…。老後資金を取り崩してまで支えるべきなのでしょうか?

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子どもが実家で暮らしている場合、生活費をどの程度負担してもらうべきか悩む親は少なくありません。特に、子どもが40代になっても実家暮らしを続けている場合、「もう少し家計を支えてほしい」と考えることもあるでしょう。   しかし、生活費の増額をお願いしたところ、「今でも払っているのに、これ以上必要なの?」と反論されるケースもあります。親としては子どもを助けたい気持ちがある一方で、自分たちの老後資金への不安もあるはずです。   そこで本記事では、実家暮らしの40代が家に入れているお金の平均額や、高齢世帯の家計状況を紹介しながら、老後資金を取り崩してまで子どもを支えるべきなのかについて考えていきます。

実家暮らしの40代が月3万円しか入れていないのは一般的なのか

実家暮らしの子どもが家計にどの程度貢献するべきかは家庭によって異なります。しかし、実際の調査データを見ると、月3万円は平均より少ない水準といえます。
株式会社モデル百貨が実家暮らしの独身社会人1000人を対象に行った調査では、実家にお金を入れている人は61%でした。また、実家にお金を入れる場合の全年代平均額は5万4009円、40代では5万9131円という結果が出ています。
平均額と比べると、月3万円は約3万円低い水準です。もちろん、収入や勤務状況によって負担できる金額は異なりますが、40代で安定した収入がある場合は、もう少し家計を支える余地があると考える家庭も多いでしょう。
また、実家暮らしには住居費を大幅に抑えられるメリットがあります。一人暮らしであれば家賃や光熱費、インターネット代などがかかりますが、実家ではその多くを親が負担しているケースも少なくありません。そのため、家計への協力について改めて話し合うことには十分な理由があるといえます。

老後資金を取り崩してまで子どもを支えるべきではない理由

親としては、「子どもが困らないようにしたい」と考えるものです。しかし、老後資金を使い続けることには大きなリスクがあります。
総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2025年平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における実収入は月25万4395円でした。一方で、消費支出は月26万3979円、非消費支出は月3万2850円となっており、毎月の収支は4万2434円の赤字となっています。
つまり、多くの高齢夫婦世帯は年金などの収入だけでは生活費をまかないきれず、不足分を貯蓄の取り崩しなどで補っている状況であるといえます。
このような状況で、実家暮らしの成人した子どもの生活費まで親が負担し続けると、老後資金が想定より早く減ってしまう可能性があります。さらに将来、医療費や介護費用が増えれば、家計への負担は一段と大きくなるでしょう。
そのため、「親だから支え続けなければならない」と考えるのではなく、自分たちの老後生活を守ることも大切な責任だと考える必要があります。

生活費の増額を求めるなら家計を見える化して話し合おう

生活費の負担について話し合う際は、感情論だけで進めないことが大切です。
単に「もっと払ってほしい」と伝えるだけでは、子ども側も納得しにくいかもしれません。一方で、食費や光熱費、固定資産税、住宅の修繕費など、実際にどのくらいの費用がかかっているのかを具体的に示せば、状況を理解してもらいやすくなります。
例えば、「現在受け取っている3万円では実際の負担額をまかないきれないこと」「老後資金を取り崩して生活していること」などを説明することで、単なる値上げ要求ではなく、現実的な家計の問題として伝えられるでしょう。
また、一度に大幅な増額を求めるのではなく、まずは4万円や5万円へ段階的に引き上げる方法もあります。家事の分担を増やしてもらうなど、お金以外の形で協力してもらう方法を検討するのも有効です。
親子だからこそ遠慮してしまうこともありますが、お互いの状況を共有しながら話し合うことで、納得できる負担割合を見つけやすくなります。

まとめ

今回参照した調査結果によれば、実家暮らしの40代が家に入れているお金の平均額は5万9131円であり、月3万円は平均を下回る水準です。一方で、高齢夫婦の無職世帯では毎月約4万2000円の赤字が発生しており、多くの家庭が貯蓄を取り崩しながら生活している傾向にあります。
こうした状況を踏まえると、親が老後資金を削ってまで成人した子どもの生活を支え続けることは、将来的な家計リスクを高める可能性があります。もちろん、家庭ごとに事情は異なりますが、まずは家計の状況を具体的に共有し、なぜ負担の見直しが必要なのかを冷静に話し合うことが大切です。
親自身の老後を守ることは決して自己中心的な考えではありません。親子双方が将来も安心して暮らせるよう、無理のない生活費の負担について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
 

出典

株式会社モデル百貨 独身実家暮らしのお金事情についての調査(PR TIMES)
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支<参考4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2025年-(18ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー