動画「強いからではなく、弱いから、怒ってしまうんだよね。」で脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のYouTubeチャンネルを通じて「怒りの本質」について語った。脳科学的にはアンガーマネジメントの重要性が説かれ、「前頭葉を中心にした制御の回路で、怒りの感情が生まれても、それをうまく抑えましょうね」と言われてきたが、茂木氏は「そもそも怒りの感情を感じなくするにはどうすればいいか」という新たな視点を提示する。

茂木氏は「自分の存在や空間が脅かされていると感じる時に、多くの人が怒る」と分析。「余裕をこいていると別に怒らない」「怒りは強さの象徴のようでいて、実は弱い時に生まれてくる」と述べ、怒りを力強さの結果と捉える一般的な発想に異論を投げかけた。

また、茂木氏はヴァージニア・ウルフの有名なエッセイ『自分だけの部屋』を引き合いに出し、「自分だけの部屋、自分の仲間がいる場所さえあれば怒らなくなる」と独自の考えを披露した。「仲間や自分の空間が確保されていれば、たとえ世の中の多数派とは違った存在であっても余裕が生まれる」とし、多様性の中で怒りを減らすヒントを提案している。

自身の経験も語り、「日本のお笑いはオワコンだと過去に発言したのは、自分の居場所が脅かされていると感じていたから」と振り返る。一方で、現在は「ネットで自分の好きなコメディアンも見れるし、自分でもコメディを発信できる時代になり、気持ちに余裕ができた」と心境の変化を明かし、「今の日本のお笑いも、そういうのがいいと思う人もいていいんじゃないですか」と以前より穏やかな姿勢を見せた。

最後に茂木氏は、「怒りって、自分が追い詰められたとき、弱いときに生まれるもの。怒らなくなるためのヒントが、ここにあると思います」と結び、視聴者に新しいアンガーマネジメントの考え方を呼びかけた。

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