読者の心を動かし、売上につなげる。専門メディアを活用した ブランドフォーマンス はなぜ成果につながるのか?

記事のポイントメディアジーンは、良質なコンテンツと専門メディアを活用し、購買成果を伴う「ブランドフォーマンス」戦略を強化している。ブランドフォーマンスでは、潜在・検討層に商品理解を促し、間接購買を生むコンテンツ活用を重視している。Amazonセール連動の事例では、複数メディアの活用でCTRや売上が大幅に向上し、施策の有効性が実証された。
メディアジーンは、テクノロジーや製品情報メディアの「ギズモード・ジャパン」や、ミレニアム世代のための経済メディア「ビジネス インサイダー ジャパン」など、さまざまなターゲティングメディアを運営しているパブリッシャーだ。同社が2025年3月に発表したのが、エンゲージメントの強いメディアとコンテンツ・クリエイティブ力を活かして広告主のプロダクトの魅力を最大限に引き出す「ブランドフォーマンス戦略」となる。メディアジーンがこれまでに培ってきたコンテンツコマースの知見を活かしてユーザーの態度変容を促す手法を駆使することで、より高い広告パフォーマンスを実現する。3月14日に開催された「DIGIDAY COMMERCE FORUM 2025」に同社メディアプランニング部門の塩畑裕也氏が登壇。「刈り取り施策の効果を最大化する『ブランドフォーマンス』の可能性」と題したセッションでは、ブランドフォーマンス戦略の優位性や、具体的な成果事例を紹介した。ブランディングとパフォーマンスを両立
まず、メディアジーンの事業は大きく分けて2つ。ひとつは、自社メディアのコンテンツを活用し、広告主のプロモーションを支援するメディアタイアップ事業。もうひとつは、各メディアの記事や特集を起点に、ECサイトでの購買を促進するコマース事業だ。いずれの事業においても、各メディアは専門性と分かりやすさを両立したコンテンツを提供することで、優良な読者との信頼関係を築いている。メディアタイアップ事業では、従来の記事コンテンツに加え、YouTube動画の制作やイベントの開催、さらには制作した動画をOOH(屋外広告)として展開するなど、多様な形式で広告主のプロモーションに貢献している。一方、コマース事業では、Amazonの大型セールイベントにおいて、同社が制作したコンテンツ記事を経由した流通額が順調に伸びており、右肩上がりの成長を見せている。「これまでのタイアップは認知や理解といった初期フェーズが主な目的だった。しかし現在では、AmazonなどECモールのセール時期に合わせて展開されるケースが増え、購買という成果まで求められるようになっている。そのため我々も、ブランディングとパフォーマンスを両立する新たな提案が必要になっている」と塩畑氏は語る。潜在層や検討層に商品理解を促す
改めて、メディアジーンが定義するブランドフォーマンスとは、ブランディングに寄与するコンテンツが、結果としてパフォーマンスの向上にも貢献する取り組みのことを指す。「刈り取り型施策は一定の効果を持つが、長期的には反応が鈍化し、検討層が枯渇してしまうという課題がある。だからこそ、メディアを活用した態度変容の設計が求められている」と塩畑氏は強調する。
資料より抜粋(クリックして拡大)

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セール時などのEC送客で成果
実際の活用事例を例に挙げると、コンピューター周辺機器メーカーのエレコム(ELECOM)では、Amazonのセールタイミングに合わせて「ギズモード・ジャパン」に記事広告を出稿。LP(ランディングページ)への送客を目的とした施策で、非広告期間対比で1300%の売上につながった。セール期間中に実施した広告出稿が「ギズモード・ジャパン」のみだったことから、コンテンツがパフォーマンスに大きく寄与した好例といえる。ネットワーク機器メーカーのティーピーリンクジャパンでも、Amazonのセールタイミングで「ギズモード・ジャパン」と「ライフハッカー・ジャパン」の2媒体に記事広告を出稿。媒体ごとに親和性の高いユーザーに向けてアプローチすることで、CTRが想定値の約8倍となり、多くの検討層をLPへ送客することに成功した。また、ポータブル電源メーカーのジャクリ(Jackery Japan)では、年間を通して「ルーミー」と「ライフハッカー・ジャパン」の2媒体に記事広告を出稿。新製品の発表時期ややセールのタイミングに合わせて、最適な媒体と切り口を選定することで効果を上げている。なかでも、Amazonの「プライム感謝祭」に合わせて掲載した記事は、70台のポータブル電源の販売につながり、ジャクリが2024年に実施した全媒体のタイアップ記事のなかでもっともすぐれた販売効果を発揮した。この成功の背景には、年間を通して記事コンテンツを掲載することで、検討層となるユーザーの数が多いことが挙げられ、直接購買につながったと分析している。さらに、モバイル充電メーカーのアンカー・ジャパンでは、Amazonの「ブラックフライデー」と連動した記事広告を「ルーミー」「ライフハッカー・ジャパン」「ギズモード・ジャパン」の3媒体で実施した結果、平均CTRが大幅に向上し、LPへの送客や売上拡大に大きく寄与。最終的には目標値の3倍以上の購入数を達成するなど、コンテンツによって全体のパフォーマンスを最大化できた好事例となった。「我々は今後、ブランド認知や商品理解といった上流のブランディング施策にとどまらず、購買という成果にまでコミットできる体制を強化していく。多様なジャンルにおいて良質なコンテンツを通じて、広告主の成果に貢献できる点が我々の最大の強みである」と、塩畑氏はセッションを締めくくった。
文/神崎郁夫編集/坂本凪沙撮影/三浦晃一
