なぜトヨタ「プリウス」サビだらけ? 何年も放置されたワケではない!? 走行可能でも見た目ボロボロ… SNSで話題「サビプリ」とは

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7年前に誕生した元祖サビプリ! その制作経緯は?

 トヨタ新型「プリウス」の発売から1か月も経たないなか、サビだらけの姿で発見された個体がSNSで話題となりました。
 
 このクルマはカーラッピング店「カラップ」が特別に施工したもので、通称「サビプリ」と呼ばれていますが、一体どのようなクルマなのでしょうか。

見た目がボロボロなトヨタ「プリウス」の正体とは

 新型プリウスは2022年11月の世界初公開から大きな注目を集め、2023年1月にはハイブリッド車、3月にはプラグインハイブリッド車が発売されています。

【画像】新型「プリウス」なぜサビだらけ? 見た目ボロボロでも走れる!? 驚きの実車を写真で見る!(45枚)

 そんな多くのユーザーから注目を集めるなか、サビだらけの新型プリウスが発見されました。

 2023年1月末頃から徐々に納車が始まっていた当モデルですが、そんな新型プリウスが驚きの状態で発見されたとSNSで話題となりました。

 納車されたばかりであるにもかかわらず、すでにサビだらけの個体が発見され、その見た目はまるで、廃墟やホラー映画を連想させるような姿へと変わり果てています。

 実はこの新型プリウスは、サビだらけのように見えるラッピングが施工されているのです。

 このサビ風の新型プリウスは、福島県郡山市のカーラッピング店「カラップ」が特別にラッピング施工した、通称「サビプリ」というモデルです。

 多くのユーザーが注目していたサビプリですが、カラップが当モデルを制作したのは今回が初めてではありません。

 実は、7年前にも3代目プリウス(30型)で同じサビのラッピングを施工していました。

 なぜプリウスにこのようなラッピング施工を行ったのでしょうか。製作者は次のように話します。

「7年前の春、ラッピングスタジオを立ち上げて5年が経ちました。

 ラッピングというカスタムが少しずつ浸透してはきていた時期でしたが『クルマ好き以外にもカーラッピングをもっと知って欲しい』、『みんながアッと驚くクルマを作ってみたい』という思いから始まりました。

 アメリカで以前から存在するラットスタイル(ドブネズミ)を塗装ではなく、ラッピングで再現したら面白いのではないかと考えました。

 さらに、それを最新のハイブリット車に施工すれば、そのギャップがより際立つのではないかとのことで、プリウスを購入しました」

 また、30型プリウスのサビラッピングにおけるこだわりのポイントについては次のように語っています。

「デザインに時間をかけて、リアルな1台を作り上げました。実際に錆びたクルマで研究し『どこが錆びやすい?』『どこから錆びる?』等々を考慮し、リアルさを求めました」と、ただサビのエフェクトを出すだけでなく、リアリティーにこだわったといいます。

何十年も放置されたような見た目だが… なぜサビだらけ?

 また、サビプリの反響について、製作者は次のように振り返ります。

 「リアルさにこだわった甲斐もあり、施工後は思わぬ大反響を頂き、Twitterでも『錆びプリ』で2度のトレンド入りも果たしました。

 出張に出ると、高速道路のパーキングなどで囲まれ、写真撮影や、質問攻めにあい、到着時間が遅れたこともありました。

 そしてもちろん、全国各地からお問い合わせを頂き、今までに10台弱の、このスタイルのラッピング車を世に送り出しました。

 なかには、新車のロールスロイス『ゴースト』などもありました」

 さらにSNSでは「サビプリカッコいい」、「近くで見ても完全にサビているように見える」、「福島のラッピング店のセンスがハンパない」、「サビプリウスもオツですね」といった声が挙げられています。

 街中で目撃したら思わず二度見するレベルのサビプリは、多くの人の心を掴んでいるようです。