プログラミングを学べば仕事で相手を論破できる? 論理的な思考を身につける必要とは

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プロミングが小学校の学校教育に導入された。

「プログラミング」というのは、ざっくり言えばアプリケーション(ソフトウエア)を作ることだ。

このように聞くと、「難しい」と思う人も多い。
「プログラム」という言葉を聞くだけで、学生時代に頭を悩ませた記憶がよみがえるという世代もいることだろう。

ところが現在、導入されている「プログラミング」は、かなりイメージが異なる。

とても身近なものになっているのである。
実際に、すでに小学校では、子どもたちが「プログラム」を楽しみながら作っているのだ。


■なぜいま「プログラミング」なのか
子どもたちが「プログラミング教育」を楽しんでいると聞くと、Excelの使い方にも苦労している大人たちは、時代から見捨てられてしまうような恐怖を覚えるかもしれない。

しかし現在の「プログラム教育」とは、すべての人に
「今ある立派なアプリが作れるようになれ」
そう言っているのではない。

そもそも現在、社会にあるアプリは
・プロのプログラマーが開発する仕事
・専門職のプロ技術者の仕事
誰しもができるわけではない。

ではなぜ「プログラミング教育」は、誰にでも身近なモノになっているのか。
その最大の目的は「論理的思考の育成」にあるのだ。

つまり「プログラミング教育」とは、
・何かあったときに状況を正しく判断する
・最適な解決策を順序正しく導き出せる
このような論理的な思考ができるようになることなのである。

実は、これが現在の社会を生きる人々に必要とされているのだ。

では、どうすれば論理的な思考を身につけることができるのだろうか。


■プログラミングは判断の連続
多くの人は、「コンピューターはすごい」と考えているだろう。
確かにコンピューターは、手作業に比べれば、数倍以上も仕事を速く処理できる。

ただ見方を変えれば、コンピューターはそれほどすごくはない。
なぜならコンピューターは、人が指示や命令したことしかできないからだ。

普段、我々が使っている一般的なコンピューターは、自分で考えて判断することはできない。ただし人とは比べものにならないほど圧倒的に計算(演算)速度が速い。
つまりコンピューターは、「動きが速いだけで、人が指令/命令したことしかできない」ともいえる。

ただしそれも近年における「AI」の進歩で、コンピューター自身が学習して判断できるようになってきているので、近い将来、コンピューターは人の指示待ち仕事から、自発的な仕事ができるようになるだろう。

とはいえ今は、コンピューターは人の指示で動くものと考えてよい。

実は、その指示を作るのが「プログラミング」なのである。
そして「プログラミング」とは、「判断の連続」(行動の選択)で作られている。
判断とは、
・「Aの場合」はこっち
・「Aではない場合」はあっち」
これを選択することが基本となる。

実は、我々人間も1日の中で、数万回の判断を、無意識に実行して生活しているのだ。
「お腹がすいたからご飯を食べよう」
「信号が赤だから止まろう」
「暇だからテレビを見よう」
「ぶつかると痛いから避けよう、右は壁だから左に避けよう」……。
これらは、すべて「判断」だ。
こうした判断を何回も繰り返して1日を過ごしているのだ。

コンピューターの「プログラミング」とは、
このような判断を1つずつ、言語化してコンピューターに指示しているモノなのだ。

これが「プログラミング教育」の本質なのである。


■判断の連続が、論理的思考につながる
「信号が赤だから止まろう」のように、普段から当たり前のようにしていることでも、立派な論知的思考といえる。

プログラミングでは、こうした判断を、1つずつ具現化させる。

1. 自分が今、歩いているか、止まっているかを意識する
2. 歩いているなら、信号があるか確認する
3. 信号があったら信号を見る
4. 信号の光る場所を見る
5. 点灯している色を確認する
6. 赤なら止まる
このように普段、当たり前のようにしている行動にも、小さな判断の連続で行われている。

そしてコンピューターは、この1つずつの判断を指示することで、正しく動いてくれる。

つまり「プログラミング」とは、「行動」をこれ以上分解できなくなる選択肢まで分解して、選択肢ごとの解答を考え、指示していく作業といえる。

こうしたことを考えることで、論理的な思考ができるようになる。
プログラミングは、すべての選択肢で、正しい判断を指定すればゴールにたどり着くことができる。


■論理的な思考はビジネスにも役立つ
小学校でのプログラミング教育でも、すべてをゼロから作るわけではない。
実際には、視覚的に操作できるわかりやすいツールを使って、選択と判断を組み合わせることでプログラムを作成している。

たとえば、画面に入力したテストの点数が、
・30点未満なら赤く光る
・30〜60点なら黄色く光る
・61点以上なら青く光る
こうした簡単な選択と判断をパズルのように組み立てていくうちに、論理的な思考が身につくようになる。

そして論理的な思考は、ビジネスシーンでも役に立つ。
はっきり言えば、相手に、
・自分の意見を正しく伝えられる
・相手の意見の間違いを正しく指摘できる
つまり、相手を論破できるようになるのだ。

これまでどうしても言い負けてしまうことが悩みのビジネスマン諸氏には、ぜひプログラミングから論理的な思考を身につけてほしい。

また仕事上でのミスも減る。
なぜなら、論理的な思考では、常に次の作業や状況を考え、行動を起こすからだ。
その場しのぎの判断や行動をしなくなるため、誤った判断での行動が減るからだ。
誤った行動が減れば、当然ミスが起きることも減る。

「プログラミング」なんて「仕事に関係ない」と思わないでほしい。
今から「プログラミング」を学ぶなんて、必要ないと思わないでほしい。

世の中には、パズル感覚で学べるプログラミングツールが多数ある。
プログラミング(論理的な思考)を学ぶための書籍もたくさんある。

さらに無料のアプリもあるので、試しに1つミニゲームでも作ってみてはどうだろうか。
プログラミングツールを使うと、アイディア次第でけっこうアッサリとできてしまう。

実際に教育現場でも、簡単な手法でプログラミングを学んでいる。
世の中から見れば、簡単なゲームであっても、自分で思考し、組み立て、思い通りに動かせると、格別な達成感に包まれる。
こうした行動こそが、自分の中で論理的な思考力を少しずつ成長させている。




仕事や家事を効率よくこなす「論理的思考」を学べる『仕事でおうちで役立つ! おとなのプログラミング入門』(ジャムハウス)




執筆 八木重和