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愛知県は、サービスロボットの社会実装を促進するため、様々な施設でロボットが実証実験を行う「あいちロボットショーケース」を開催。前回は「大名古屋ビルヂング」で展示されていた自律移動や遠隔操作による機動力を持ったロボットたちを紹介した。
今回はその続きとして、「配膳ロボット」や「サイネージ」ロボットをレポートしたい。

タリーズコーヒーから商品をテーブルまで運ぶ THKの「Lifter付きSEED-Mover」

第1回の記事:

自律移動/清掃/消毒/配膳/警備/遠隔案内など14種類のロボットが集結!「あいちロボットショーケース」レポート(1)



●タリーズコーヒーの商品をテーブルまで運ぶ配膳ロボットの実証実験
「大名古屋ビルヂング」内にはビルヂング内のオフィスで働く就業者用のスペースがある。そこではタリーズコーヒーの商品を自動走行の配膳ロボットが来店客のテーブルまで運ぶ実証実験が行われた。この実証実験にはTHKと豊田自動織機が参加した。

両社とも、自社で開発している搬送ロボットを配膳ロボットに改造して参加した。コーヒーを固定できるように荷台部分をカップホルダー状にした。

「倉庫や工場では効率化を重視して速く走らせることが求められてきたが、来店客がいる飲食スペースでは周囲に合わせて如何にゆっくり走らせるかが重要だとわかった」「今までコーヒー店や飲食店で実験する機会がなかったので、さまざまな知見を得ることができた」と、出展者からも好評の声が聞こえてきた。

スタッフが配膳ロボットにコーヒーカップをセット (THK)

ロボットはお客が待つテーブルへと向かう

LiDARでマッピング、人や障害物を避けながら進む

■ 動画 豊田自動織機:

■ 動画 THK:

(動画提供「サービスロボットショーケース推進事業運営事務局」)

●豊田自動織機の自動走行搬送ロボット
豊田自動織機が実証実験を行った自動走行型の搬送ロボットは、もともとは物流倉庫や工場向けに開発されているもの(実証実験の段階)。自動マッピング、障害物や人との衝突回避、追従走行などの機能がある。移動機構はオムニホイールを採用している。

豊田自動織機の「AiR-T」。押しながらLiDARとSLAM技術でマッピングする
例えば、物流倉庫などでは、作業者に追従してピッキング作業をアシストする。スタッフが棚からピックアップした商品を荷造りするセクションに自動搬送する、などの作業を想定している。そのロボットを今回は配膳用として活用、タリーズコーヒーで実証実験を行なった。

「今後はホテルや商業施設などの館内物流業務での活用にも展開していきたい。その意味で今回は配膳を行いましたが、利用者の様々なニーズを収集したくて参加しました」と語った。また、「当社が主に開発しているのは自律走行技術で自律台車の部分。台車の上部はニーズに合わせてアタッチメントを変更できるように考えています。サイネージをアタッチしてもいい。昼間は配膳、夜は警備など、アタッチメントを変えることで、物流だけでなく、いろいろな用途に活用できる可能性があります」と続けた(豊田自動織機の鈴木宏紀氏)。
追従機能のデモも公開されたが、かなりキビキビと動作する点が印象的だった。


●THKの自動走行搬送ロボット
THKはロボットアームやハンド、アクチュエータ等で知られる、ロボット業界ではお馴染みの企業。同社は現在、新規事業として遠隔操作と自律走行に対応した走行台車の開発も行っている。今回のコーヒー店の実証実験でもそれを活用した。

「Lifter付きSEED-Mover」
移動台車ユニットにはLiDARと、デプスカメラが前後に配置されている。今回の実証実験ではLiDARのみ使用した。駆動はメカナムホイールを採用。同社はモーターやアクチュエータ、ドライバー類をデイジーチェーン接続できる技術を持ち、人型ロボットなどの複雑な構造でもケーブルを簡素に接続構成できる。この技術がこの台車ユニットにも使われている。

THKの移動台車ユニット。LiDARが中央に見える。プラットフォームはROS、SLAMでマッピング移動できる
胴体はリフター式で、高さが調整できる。タリーズコーヒーで行った実証実験ではテーブルの高さに合わせて、やや折り曲げた状態で使用、テーブルに到着後もお客がコーヒーを取りやすい高さに変形した。

リフターを下げて畳んだ状態で走る「Lifter付きSEED-Mover」
THKはこの移動台車ロボットとサイネージロボットを連携させて活用するデモも行った。次の記事では、その様子をレポートする。

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(神崎 洋治)