韓国ドラマで“学園モノ”が再びトレンドの予感…ロマンスだけでは終わらない「変化の兆し」とは

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韓国ドラマの現在のトレンドは、“学園モノ”だ。

JTBCで放送中の『LIVE ON』からtvNの『女神降臨』(12月9日初放送)、KBS2の『Dear.M』(2021年放送予定)と、韓国ドラマはしばらく離れていた10代の青春ロマンスを描く学園モノがブームとなっている。

【画像】『女神降臨』メインポスター、原作マンガと比較して見ると…

去る11月17日にベールを脱いだ『LIVE ON』は、NU'ESTファン・ミンヒョンの演技初挑戦で話題を集めた。『LIVE ON』は、不審な目的を持って放送部に入ったソヨン高校のセレブ、ペク・ホラン(演者チョン・ダビン)が、放送部の厳しい部長コ・ウンテク(演者ファン・ミンヒョン)と出会って始まるロマンスを描く。10代の恋愛と友情を前面に押し出し、お茶の間を楽しませている。

12月には、同名のウェブ漫画を原作とするドラマ『女神降臨』が放送を予告した。

『LIVE ON』(左)と『女神降臨』

『女神降臨』は、外見にコンプレックスを持っていたが、メイクを通じて“女神級”の美女に生まれ変わる主人公ジュギョン(演者ムン・ガヨン)と、心に傷を隠したスホ(演者チャ・ウヌ)が出会い、お互いの秘密を共有しながら成長するロマンチックコメディー。漫画から飛び出してきたような主演俳優たちのビジュアルが、ドラマに対する期待感を引き上げている。

表面上のシンクロ率をだけでなく、演技力までついてくるか注目したいところだ。

パク・ヘス、NCTジェヒョン、ノ・ジョンウィなどで“青春軍団”を完成させた『Dear.M』も、撮影に入った。『Dear.M』は、ソヨン大学を騒然とさせたコミュニティ文を書いた「M」を探す、推理力が加わった青春ロマンス。特に『Dear.M』は累計再生回数5億回のウェブドラマ『恋愛プレイリスト』の世界観の延長線という点でも高い関心を集めている。

またKBSは来年、韓国ドラマの伝統的な学園モノといえる『学校』シリーズの編成も予告した。「学園モノ=恋愛」は、もはや古い?

韓国ドラマ界において10代の話を扱う学園モノは、長らく愛されてきた定番ジャンルだ。前出の3作品は久しぶりに登場した学園モノという点で、期待が高い。

とあるテレビ関係者は「学園モノは10代、20代には現実と比較する楽しさを、上の世代には過去を思い出す楽しみを与えており、幅広く長く愛されるジャンルのひとつ」とし、「新人俳優たちが一度はやってみたがるジャンルとして学園モノを挙げる理由も、そのためだ」と述べた。

過去にはKBSの『学校』シリーズや『花より男子』、SBSの『相続者たち』など、青春時代を描いた学園モノは、“ヒットの公式”のように考えられてきた。コン・ユ、イ・ジョンソク、キム・ウビンなど、韓国を代表する俳優たちが発掘されたのも学園モノのドラマを通じてだ。

しかし学園モノは行きつくところがロマンスしかなく、10代が抱えるさまざまな話を具体的に説明できないという限界点を迎え、興行面でも浮き沈みを経験した。KBS2の『学校2017』や『契約友情』、JTBCの『十八の瞬間』、OCNの『ミスター期間制』など、テレビ局ごとに学園モノを試みたが、結果は物足りず、同ジャンルのドラマがお茶の間から消えていった。

その一方でNetflix(ネットフリックス)などOTTでは、風変わりな学園モノがセンセーションを起こして注目された。

上段左から『人間レッスン』『偶然発見したハル』、下段『ブラックドッグ』

ネットフリックスの『人間レッスン』が代表例だ。罪悪感なしに犯罪の道に入っていった若者たちが破局に向かって走っていく話を描いた『人間レッスン』は、10代を主人公にした学園モノとしては類を見ないテーマと高い表現レベルで、現実の若者が見ることのできない“18禁”の指定を受けた。『フォーブス』などの海外メディアは『人間レッスン』について、「今まで見てきた典型的な韓国の学園モノではない」と評価した。

テレビでも学園モノの“変化”の兆しは見えてきている。

これまでの学園モノ=恋愛という枠組みを打ち破り、目新しいという評価を得たMBC『偶然発見したハル』、非正規雇用の教師の目を通して見た学校のリアルさを押し出したtvN『ブラックドッグ』などだ。視聴率は高くなかったが、従来の学園モノの陳腐さを打破する良い先例と評価されている。

とあるテレビ関係者は、「学園モノの変化は社会的認識の変化と流れを同じくする。視聴者は、単純な見た目の良い主人公や教訓的なメッセージだけでは満足しない。青少年が持つ欠点や不安感など、現実的なメッセージをドラマに込めることが、学園モノの成功要因になる」と見通した。