中国人は日本人に対して「団結力がある」と口にするが、中国人の団結力こそ凄まじいものがある。外国との関係がこじれると、すぐにその国の商品の不買運動に発展するのは周知のとおりであり、その団結力と徹底ぶりは恐ろしさすら感じさせる。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国人は日本人に対して「団結力がある」と口にするが、中国人の団結力こそ凄まじいものがある。外国との関係がこじれると、すぐにその国の商品の不買運動に発展するのは周知のとおりであり、その団結力と徹底ぶりは恐ろしさすら感じさせる。
 
 中国で不買運動の対象となった製品は売れ行きが急激に減少することになる。日本と中国の関係がこじれた際に、中国で日系車をはじめとする日本製品が売れなくなったことは記憶に新しい。現在は中国と韓国の関係が高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の配備をめぐって冷え込んでおり、韓国車の販売が激減している。
 
 中国メディアの今日頭条は21日、「韓国車の販売台数はなぜ日系車のように回復しないのか」と題する記事を掲載し、THAAD問題が下火になってきた現在も韓国車の販売が伸び悩んでいる理由について考察している。
 
 まず記事は、韓国産業研究院の報告として、中国自動車市場の新車販売における韓国車の占めるシェアは、2014年の時点で9%あったことを紹介。だが、2017年1月には5%、3月には3.4%、4月と5月は3%にまで低下したことも紹介。中国市場での販売の落ち込みが韓国自動車メーカーの世界市場における販売台数の低下を招いていることを指摘した。
 
 では、中国でこれほどまでに韓国車の販売台数が伸び悩んでいるのはなぜなのだろうか。記事はTHAAD問題は韓国車の販売減少を招いたきっかけに過ぎないとし、韓国車は品質では日系車に及ばず、コストパフォーマンスでは中国車に及ばないことが周知されてしまったことが問題の本質であると主張。韓国メーカーも中国での挽回に向けて人気のSUVを投入しているとしながらも、情勢は決して楽観視できないと指摘した。
 
 中国における不買運動の影響は決して過小評価できない。だが、日系車がかつて不買運動の槍玉に挙げられながらも、今では中国の消費者に支持されているのは、中国人消費者が求める品質や価格、さらに安全性において信頼の置ける車作りを行ってきたためだろう。課題を克服し、再び販売を伸ばすことができるのか、韓国メーカーにとっては今が踏ん張り時と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)