台湾メディア・東森新聞網は20日、日本では老齢のペットに晩年を過ごしてもらうための高齢介護施設があるとする記事を掲載した。ペットを飼育する家庭が多く、社会がペットに対して優しい日本ならではの施設、というよりも、人間の高齢化と同時にペットの高齢化も社会問題になっているといった視点だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 台湾メディア・東森新聞網は20日、日本では老齢のペットに晩年を過ごしてもらうための高齢介護施設があるとする記事を掲載した。ペットを飼育する家庭が多く、社会がペットに対して優しい日本ならではの施設、というよりも、人間の高齢化と同時にペットの高齢化も社会問題になっているといった視点だ。

 記事は、日本では15歳未満の子どもの人口が約1600万人であるのに対して、ペットの数が2000万匹に達しているとし、「非常に驚くべき」数字であると紹介。人間の少子高齢化が深刻化すると同時に、医療技術の進歩によってペットの高齢化も進んでいるとした。

 そして、多忙により面倒を見る時間が取れなくなった飼い主のために、日本にはイヌ専門の高齢介護施設が存在し、老齢で弱ったイヌの面倒を見てくれ、イヌに「美しき晩年」を過ごさせてくれると伝えた。

 記事は日本の状況を紹介したうえで、台湾でもペット飼育に関して似た状況が発生していると解説。子どもを望まない市民が増えたことによる少子化が進む中で、ペットを飼育する人が増えており、街には食べ物、おもちゃ、服、さらにはカートまでを揃えたペット専門品店が数多く出現しているとし、「ペットを子どもの如く養う」現象が顕著になっていると紹介している。

 ペットは飼い主とのコミュニケーションを通じて、飼い主やその家族との心を豊かにしてくれる存在である。一方で、愛すべきペットの老いと死について考える必要に迫られることになる。浅はかな、無責任なペット飼育はしばしば悲しい結末を生む。ペットの保険とともに、ペットの介護施設も、現代においてペットと人間との良好な関係を築く上で一考に値するアイデアと言えるだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)