【警告】日本=南野(60分) ブラジル=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】ガブリエウ・バルボサ(ブラジル)

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[国際親善試合]ブラジル0-2日本/現地7月30日/セーハ・ドウラーダ・スタジアム
 
【五輪日本代表・総評】 4.5
耐えて凌ぐ展開は想定内も、ビルドアップでミスが多く、自陣に閉じ込められてしまった。シュートも片手で数えられる程度で、決定機も54分のこぼれ球からの1回のみ。何もさせてもらえず、力の差を見せつけられた。

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 [個人採点・寸評]
[GK]
12 中村航輔 5.5(HT OUT)
18分にT・マイアの強烈なセーブを鋭い反応で弾くと、その3分後にもG・ジェズスとの1対1でも両手を大きく広げてシュートコースを制限。決して悪くなかったが、2失点は反省材料だろう。
 
[DF]
2 室屋 成 5
ネイマールと何度もマッチアップ。立ち上がりは激しくプレッシャーをかけて押し返していたが、徐々に縦横無尽のドリブルに置き去りにされる場面が続出。ギアを上げられると、対応できなかった。
 
4 藤春廣輝 4.5(59分OUT)
F・アンデルソンのトリッキーな足技に翻弄されるなど、サイドでの攻防に四苦八苦。オーバーラップで攻撃参加できたのも、南野を追い抜いてゴール前に抜け出した37分の1回に止まった。
 
5 植田直通 5
ブラジルのスピードに乗った横の仕掛けについていけず。間一髪のスライディングでピンチを防ぐ場面もあったが、どちらかと言えば後手に回った印象は否めない。2失点目で競り負けたのも痛い。
 
6 塩谷 司 4.5(74分OUT)
11分に室屋が抜かれた局面でのカバーリングは絶妙だった。しかし、以降はガブリエルのカットインに成す術もなく抜かれ、セットプレーではマルキーニョスに背後からヘディングシュートを食らうなど、オーバーエイジとしての意地を示せなかった。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
[MF]
3 遠藤 航 4.5(77分OUT)
ネイマールのスピードに後手を踏み、持ち味のボール奪取は影を潜める。間合いを掴めず寄せも甘くなり、中央から両サイドへ面白いように攻撃を展開させてしまった。
 
7 原川 力 5(HT OUT)
試合の序盤は鋭いスライディングで中盤のフィルターとして存在感を発揮。ただ、それも長くは続かず、ブラジルのプレッシャーに追い込まれ……。前半だけで大島にバトンを渡した。
 
9 矢島慎也 4.5(HT OUT)
ネイマールの切り返しに揺さぶられ、守備に追われる姿だけが印象に残った。ボールキープすらままならず、右サイドでタメを作れなかったのは悔いが残る。
 
10 中島翔哉 4.5(77分OUT)
ボールを持つとすぐに囲まれ、縦パスを1タッチで捌くパスも精度が上がらず、ボールロストからカウンターを受ける場面が散見。54分に訪れたビッグチャンスも逃し、厳しい現実を突き付けられた。
 
18 南野拓実 5
ゼカと肉弾戦を展開するなど、球際でデュエルする姿勢はまずまず。攻撃でも果敢にDFの間を割ってドリブルを仕掛けたが、ボールを失う回数も多く、徐々に運動量も低下していった。
 
[FW]
13 興梠慎三 5(68分OUT)
ブラジルに主導権を握られて前線で孤立。本人はボールを収められたことに手応えを感じていたが、攻撃が機能していたとは言い難い。中島に指示をかけてプレッシャーをかけに行くなど、リーダーとしての自覚は窺えたが……。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
[交代出場]
GK
1 櫛引政敏 6(HT IN)
50分、ガブリエルのシュートを冷静にセーブ。ハイボールも無難にこなし、何とか無失点で切り抜けた。もっとも、ブラジルのペースが落ちた印象は拭えないが……。
 
FW
16 浅野拓磨 5.5(HT IN)
スピードで流れを変えたかったが、如何せん後方からのボールがつながらず、期待されたカウンターは不発。前線からのチェイシングとフリーランニングに終始せざるを得なかった。
 
MF
8 大島僚太 6 (HT IN)
3日間練習を欠席した影響で、ブラジル戦の欠場も懸念されるも後半頭から出場。井手口投入後にはポジションをボランチからトップ下へ挙げたが、中盤でボールはつながるようになった反面、スルーパスを通す場面を作れなかった。
 
DF
15 亀川諒史 5(59分IN)
藤春に代わって左SBへ。流動的にポジション取りを変えるブラジルを相手に、CBとマークを受け渡して対応していたが、こと1対1では苦戦を知られた。攻撃でももう少し高い位置を取りたかった。
 
MF
14 井手口陽介 5.5(68分IN)
79分、突破を図るネイマールに必死に食らい付き、鋭いスライディングでボール奪取に成功。ただ、安易な縦パスで攻撃をストップさせたミスは見逃せない。
 
DF
17 岩波拓也 5.5 (74分IN)
塩谷に代わって右のCBに入り、植田とコンビを形成。出場時にはすでに試合の大勢は決していたが、声を張り上げ、前後左右のラインコントロールを意識する意図は汲み取れた。
  
[トレーニングパートナー]
FW
19 小川航基 ―(77分IN)
ブラジルの狡猾なプレーに、やや慌てた印象も。右サイドからチャンスを作れず、終了間際にはトラップミスと爪痕を残せなかった。
 
MF
23 冨安健洋 ―(77分IN)
ボランチでプレーしたが、寄せも状況判断も甘く、組み立ての局面では消極的なパスが目立ち……。試合の雰囲気に呑まれたか。
 
監督
手倉森誠 4.5
サッカー王国ブラジルの個の力に、組織で対抗する術を見せられず。攻撃でほとんどチャンスを作れなかった点、そして世界の力を見せ付けられた選手のメンタルケアはすぐに行なわなければいけない。

取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト特派)
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。