毎日、ワサワサと人がいるところに触れているだけでも、元気が出てくるという話を当連載でも以前紹介した。しかし、20年前に、若者文化の中心である渋谷の街に出かけたら、落ち込んだという当事者がいる。 「渋谷という街が、私にとっては明るすぎたんです」こう明かすのは、都内に住む40代の須田耕一さん(仮名)。身に異変が起きた1990年当時は、まだバブルの絶頂期の頃。 「若者らしいことをしてみよう」と思い、須田さんは