W杯決勝で「90分シュート0」のアルゼンチン代表、ラフプレー連発に国民も呆れ…試合後には「あわや乱闘」騒ぎの後味の悪さ
“熱狂の一か月”の終幕は、後味の悪いものとなってしまった。
北中米W杯決勝が7月19日(日本時間20日)、ニューヨークのニュージャージー・スタジアムで行われ、FIFAランキング2位のスペインが同1位のアルゼンチンを延長戦の末に1−0で下し、2010年南アフリカ大会以来4大会ぶり、2回めの優勝を果たした。これでスペインの公式戦の無敗記録は、世界記録を更新する38試合となった。
一方、イタリア、ブラジルに続く史上3カ国めとなるW杯連覇を狙ったアルゼンチンだったが、延長戦で力尽きた。
世界2強の対決は、戦前の予想以上にスペインがボールを保持して試合を進めた。アルゼンチンは定評のある球際の強さから、ボールを奪ってのショートカウンターに活路を見出そうとするも、ことごとくかわされて仕掛けることができない。すると、アルゼンチンの反則が目立つようになり、さらにボールのないところでのプッシュ、ひじ打ち、踏みつけなど、悪質なものが増えていった。
国民の期待であるリオネル・メッシも歩くことさえせず、止まったままでボールの動きを静観するしかなかった。
試合を進めるごとにスペインのパス回しはさらに流麗さが際立ち、アルゼンチンはボールに触ることさえ許されなかった。ハーフコートゲームの要素は高まり、後半ロスタイムにアルゼンチンのエンソ・フェルナンデスが2枚目のイエローをもらい退場。プレイヤーが10対11になった時点でアルゼンチンの負けは確定していたのかもしれない。90分を終えてスペインのシュートは14本、アルゼンチンはなんと0だった。
その後、途中交代のフェラン・トーレスが延長後半に値千金のゴールを決め、スペインが勝利した。
「何度もW杯の決勝を取材してきましたが、90分間でシュート0だったチームは見たことがありません。それだけ両チームの実力差はあったということです。しかもアルゼンチンの反則は悪質極まりなく、イエローカード7枚、レッドカード1枚と、反則のオンパレードでした(スペインはともにゼロ)。
1960年代中盤、あまりにも荒い反則が多く、欧州のチームから“アニマル”と恐れられていた時代を彷彿とさせるひどさでした」(サッカーライター)
アルゼンチンの乱暴ぶりは、試合が終わってからも続いた。主役はこの試合でも再三、悪質なファールを繰り返していたMFレアンドロ・パレデスだった。
スペインの歓喜の輪が所々でできるなか、パレデスは、他の選手と口論していたスペインのDFエリック・ガルシアの仲裁に入るどころか、いきなり蹴りを入れる。さらに近くにいたMFガビに猛然と襲い掛かりのど輪を食らわせ、さらにパンチを叩き込んでピッチに押し倒す始末。両軍の選手がここに加わり、大乱闘になってもおかしくない状況に陥ってしまった。
試合後ではあるが、パレデスにレッドカードが出されたことは当然の結果だった。これらの蛮行に対し、アルゼンチン国民も呆れていたようだ。
「アルゼンチンのファンは熱狂的であり、代表チームがたとえ何を言われても、最後まで支持することで有名なんですが、今回はそうはいかなかったようです。あまりに不甲斐ない戦いぶり、“アニマル”と形容されるラフプレーなど、さすがの彼らも堪忍袋の緒が切れたようです。SNSでは、現地のサッカーファンからの辛らつな言葉が並んでいます」(前出ライター)
決勝戦のハーフタイムに27分24秒をかけた“ショー”とともに、この戦いはファンの胸には、「史上最悪の決勝戦だった」と刻まれたに違いない。
