毎日のコーヒー摂取で肝疾患や肝臓がんのリスクが低下する可能性 大量摂取でも効果

(CNN)毎日のコーヒー1杯が肝疾患や肝臓がんのリスクを下げる可能性があることが大規模な研究で明らかになった。1日に5杯以上飲む場合にもあてはまるという。
1日に医学誌「クリニカルガストロエントロロジー・アンド・ヘパトロジー」に掲載された研究によると、同研究は35万4000人超の参加者を10年あまり追跡した結果に基づくもの。
「これはおそらく、コーヒーの影響に関する最も包括的な長期追跡データだ」と、米ロサンゼルスにあるシダーズ・サイナイ医療センターの肝臓移植専門医で筆頭著者のキム・ヒョンソク氏は述べた。同氏によると、コーヒーが肝臓にもたらす効果はカフェインではなく、抗酸化作用による可能性が高い。というのも、カフェイン抜きのコーヒーでも同じような効果がみられるためだ。
コーヒーの潜在的な保護効果は、一般的に飲む量が多いほど高まることが判明した。1日に1〜2杯の摂取は、肝硬変のリスクが20%、肝臓がんのリスクが24%、肝臓関連で死亡する可能性が31%、それぞれ低下することと関連していた。1日に3〜4杯の摂取は、肝硬変および肝臓がんのリスクが35%、肝臓関連で死亡する可能性が41%、それぞれ低下することと関連していた。5杯以上の場合は、肝硬変のリスクが32%、肝臓がんのリスクが47%、肝臓関連で死亡する可能性が42%低下することと相関していた。
ただし、登録栄養士のローレン・マナカー氏はメールで「これらは関連性を示すものであって、因果関係を証明しているものではない」と指摘する。同氏はこの研究に関与していない。
研究では、砂糖などでコーヒーに甘みを加えて摂取する場合でもこれらのリスク低減効果はわずかに小さくなるものの、おおむね同様であることも明らかになった。
高度なMRI画像やその他の分析により、コーヒーを飲む人は肝臓のたんぱく質プロファイルが比較的健康的で、肝臓の脂肪や炎症が少ないことも示された。
一方でこの研究にはいくつかの重要な制約がある。コーヒーの摂取量は、調査開始時と、その後10年以上経過しMRIが実施されたときにのみ測定された。こうした期間は、他の要因が影響を及ぼすのに十分な時間だ。
また、対象者の90%以上は欧州系で比較的健康志向であるほか、MRIを受けたのは全体の10%にとどまるという。キム氏は「そこには多少の偏りがありうる」と述べた。
しかし、カフェイン含有量にかかわらずコーヒーに含まれる抗酸化物質は、炎症や瘢痕(はんこん)につながる経路やたんぱく質の活性化を減少させる可能性があるとキム氏は指摘する。
コーヒーが良い影響を与えうるのは肝臓だけではない。他にも多くの研究で、コーヒーは2型糖尿病、心疾患や心不全、脳卒中、認知症などの慢性疾患のリスク低下と関連していることが明らかになっている。
