全国各地でクマの目撃情報が相次ぐ中、青森県警も導入を決めるなど全国から注文が殺到する、クマ対策アイテムが話題となっている。その名も「クマ撃退ポール」(商品名:山菜採りポール 熊撃退)だ。

【映像】クマに襲われる男性の様子(動画あり)

 去年の春から販売を始めるとこれが大ヒットとなった。開発したのは、岩手県でペットブラシやハチミツの通販業を営んでいる原生林の熊工房・佐藤誠志氏だ。

「月の輪のところを突けばいい。大体クマは来ると人の前で立ち上がる。そこにドーンと突ききると逃げる」(佐藤氏、以下同)

 現在の反響について、佐藤氏は「1日だけで200本とか300本、注文が来た。それ以降3日間連続で続いている。(販売数は)1000本を超えました。間に合わない。注文に対して納品が…。送電関係で山に入らざるを得ない人、あと測量関係。労災対策で会社の方からの購入になっている」と明かす。

「1万2000円のモデルだけでやっていたが、今年の1月に青森県警から175本の注文をいただいて、さらに上位互換のものを考えるようになった。今は2万7000円のものまである」

 開発したきっかけは、2023年に佐藤氏が山林でキノコ採りをしている最中にクマに襲われたことだった。しかも、遭遇したのは親子のクマ。木の棒で応戦し、九死に一生を得た。しかし、「ひじに3個穴を開けた。ガチってかじってすぐバッて放したので、傷口もきれいで。ただ3センチぐらいの穴が開いて、頚動脈は外れていたので軽傷だった」と振り返る。

 死の淵から生還した佐藤氏が学んだことは、「クマと距離を取る」ことの大切さだった。「 (クマは)掴むんですよ。棒を。運動神経がいいので。その棒を掴んだ時に、それを振りほどこうと思ってこうやる(腕を上げる)じゃないですか。クマにパって内に入られる。だから掴まれないように突くしかない」。

 クマと格闘するという極限状態で気づきを得たことが、「クマ撃退ポール」の開発につながったという。

「クマよけスプレーとかは間に合わない。怒っているクマは猟銃の音に対しても襲ってくる。意味がない。爆竹とか鳴り物は。フェイスガード付きのヘルメットをかぶって、距離を取るものを持って『何だコラ!』って言うしかない。気合で、空元気で」

 軽量化を図りカスタムを加え、現在「クマ撃退ポール」はあわせて7種類。ふるさと納税の返礼品にもなっている。「実際に襲われてやっていることなので、世の中の役に立てばいいと思っている」。

(『ABEMA的ニュースショー』より)