ロッテが新発想 板タイプのチョコを箱ごと割ってイライラモヤモヤ解消 「クランキー」リブランディング

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 ロッテは「クランキー」ブランドをリブランディングして4月14日から大刷新した新「クランキー」を発売している。

 SNS疲れやタイパが求められる風潮などを背景に、生活者のストレスが今後増大するとの見立てのもと、イライラモヤモヤしたときに食べてもらうチョコレートとして「クランキー」を訴求していく。

 パッケージのデザインを刷新するとともに、板タイプのチョコレートごと割ってイライラモヤモヤを解消して貰うように改良した。

 想定したのは、看板商品の板タイプ「クランキー」と新商品の板タイプ「ザクザクやみつきクランキー板」の2品とも、120種類を超える図面で検討を重ねて、国内一般流通菓子初となる爽快に2分割できる「パキッとオープン」包材を導入している。

 ブランド全体では中身も大刷新。約2年かけて、でんぷんの種類を変更したモルトパフを50種類以上作成し、パキッとした食感と次の一口が食べたくなるような口どけを追求した。

 「クランキー」の25年度売上は20年比68%増と好調に推移。今回のリブランディングは、テコ入れではなく、将来の成長を見据えた動きとなる。

 4月15日、取材に応じたマーケティング本部第一ブランド戦略部チョコレート企画課主査の樋口佑介さんは「今後増加するストレス社会の中で食感系菓子が食べられることが多くなっていることから、パフによるサクサク食感が特徴のクランキーブランドはまだまだ伸びしろがあると考えリブランディングに踏み切った」と語る。

 リブランディングを志向する上で、立ちはだかるのは意外にもブランドから想起されるイメージが乏しいことだった。

 「調査すると『特にイメージが沸かない』との回答が非常に多く、『サクサクしたお菓子』程度の言葉しか出てこなかった。これまでの成長はビッグスターを起用したプロモーションによるところが大きく、持続的な成長にはブランドとしてのキャラクター性やブランド価値をしっかり確立して定番商品の価値を高めていかなければならないと考えた」と振り返る。

新「クランキー」

 リブランディングにあたり、樋口さんが属するマーケティング本部内で「クランキー」でこれから思い描こうとしているイメージに近しい社員を選定。そこから「明るく前向きで肩肘張らずに話せる親友」という「クランキー」像を創り上げていった。

 その上で「クランキー」の超ヘビーユーザーとのヒアリングを通じて、ブランドの価値を「リズミカルにどんどん噛み進める食感と甘さによって、イライラモヤモヤが晴れて前向きな気持ちになれる」と再定義した。

 SNS疲れやタイパが求められる風潮などを背景に、生活者のストレスが今後増大するとの見立てのもと、イライラモヤモヤしたときに喫食するものとして勉強・仕事・家事の合間のオンタイムで「クランキー」を訴求していく。

 「チョコレートの甘さによりイライラした気持ちをやわらげリズミカルな食感があり、いつの間にか家事や仕事をし続けられる」ことを伝えていく」と力を込める。

 イライラモヤモヤの解消を象徴的に伝えるのが冒頭の板タイプ商品。
 「パキッとオープン」包材は、の中央からパキッと折ることで軽快にパッケージを開けることができるもの。

 開けたときの爽快感に加えて、アルミ箔を剥がす手間が軽減され、左右全く同じ形の二分割ができることでシェア可能となっている。半分を喫食後、その半分のをもう半分のに重ねるといったリクローズもできるように工夫されている。

新TVCM「チョコサクサァァーク」

 4月14日から放映している新TVCM「チョコサクサァァーク」では、渡辺直美さんと7人組ガールズグループHANAのMAHINAさんを起用し、楽曲にはSOUL’d OUTの代表曲「ウェカピポ」のリメイクを採用して「肩肘張らずに見て笑っていただき前向きな気持ちになっていただくことを意識した」という。

 新TVCMでは幅広い層に向けてブランドを訴求している。

 「渡辺直美さんが全世代の女性層に、MAHINAさんが10代・20代の女性層にそれぞれ刺さり、楽曲については30代後半から40代前半の男性層に刺さりやすい」とみている。

 リブランディングにあたり、メインターゲットは10代から30代に変更した。

 「従来は10代学生をターゲットにしてポップなデザインで訴求していたが、リブランディングをするにあたり、一番マルチタスクによる仕事や家事のストレスを抱えているとみられる30代男女にターゲットを定めた」と説明する。

上から旧「クランキー」と新「クランキー」

 30代男女に向けてブランド全体でパッケージデザインも刷新。
 「子どもっぽさを削ぎ落しブランドの個性を残しつつもシンプルな自分向けと思ってもらえる、かつ美味しさをより感じていただけるデザインへと改めた」という。

 「板タイプの『クランキー』に関しては背景色を黄色からオレンジにした。加えて、食品外のファッションなどのトレンドなども研究しパッケージを構成した」と述べる。

上から旧「クランキー」と新「クランキー」

 ブランド価値浸透へ全社一丸で店頭活動も強化している。

 「ザクザクやみつきクランキー板」「ザクザクやみつきクランキービッグパウチ」「3種のアソートパック」の新商品を投入して盛り上げを図っているほか、社内では勉強会を実施するなどして営業社員の士気と提案力を高めている。

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