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価格据え置きでメモリ4GB増し。M3よりずっと高性能

無印じゃなくて、Airにテコ入れしてきたのは意外。

iPadOS 26でMacみたいなマルチタスキングが実現した新iPad Air。最初は「M4になっただけで、画面は依然Liquid Retinaだし、厚さも同じ6.1mm。M5 iPad Pro みたいなOLEDじゃないし、なんならAirといいつつProより厚くて重かったりする」っていうゆるい認識でした。

が、手に取ってみたらソフトウェアの進化が目覚ましくて、こういう見えないところの地道な変化が大きな違いを生むんだなぁ、と感心させられたのです。

新しいiPad Airは、今買えるなかではiPadProの次にベストなタブレットと断言できそうです。

M4搭載iPad Air

これは何?

Macのコンパニオンに最適なタブレット

価格

9万8800円〜

好きなところ

価格に見合う性能ゲームが快適に楽しめる高速な5G接続iPadOS 26で見違えるほど進化した

好きじゃないところ

可もなく不可もないバッテリー持ち買い替えに結構お金がかかる
Apple 11インチiPad Air(M4)
98,800円
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価格据え置きとはいえ、手を入れるとそれなりのお値段

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最安10万円切り。ただしSSD増量するとグンと高くなる

今年は同じ価格帯でMacBook Neoが出たので、iPad Airの位置付けも複雑。

Neoならキーボードが最初からついてるし、最小ストレージも256GBからで、ピンクやイエローのカラバリもある。わざわざ最小128GB&キーボード別売のM4搭載iPad Airを買う必要あるの?って悩みますよね。

たしかにMacBook Neoは総合パッケージとして見れば上です。でもM4 iPad AirにはiPadなりの使いやすさがあります。タッチスクリーンでApple Pencil Proも使えるし、邪魔ならキーボード外せるし、そういう自由度はタブレットならでは。

特に今年はiPadOS 26になってiPad Airもマルチタスキング可能な控えの選手に成長。ノートPCだとデカすぎるときには、もう何も考えずにヒョイッとサブのiPadに切り替えて使えますしね。

メモリ高騰の波を水際で抑えての価格据え置き。これもうれしいサプライズですよね。しかもM3搭載iPad Airの8GBから12GBにメモリも増量しました。新たにN1 Wi-Fi&Bluetooth専用チップ、オプションのC1X モデム(5G セルラーモデルの場合)を装備したことで接続も昨年モデルよりずっと安定しています。価格キープで付加価値つきまくりです。

とはいえMagic Keyboardは別売です。11インチで4万6800円(米市場270ドル)、13インチで4万9800円(同320ドル)もするので、それもつけると、たちどころに1.5倍のお値段になります。とほほ…

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ストレージを128GB(9万8800円)から256GB (11万4800円)に上げると、これまた1万6000円UP。

Wi-Fiモデル(9万8800円)をWi-Fiのないところでも使えるWi-Fi + セルラーモデル(12万4800円)にすると、これまた2万6000円UP。

スタイラスのApple Pencil Pro(メモとり、お絵描きしたい人にはマスト)つけると、これまた2万1800円UP。

そんなこんなでMacBook Neoみたいなキーボードとトラックパッド、ストレージを目指すと新型iPad Airも結構なお値段になります。たとえば256GB/Wi-Fi + セルラー/Apple Pencil Pro/Magic Keyboard盛り盛りで11インチが20万9400円、13インチは24万2400円までいっちゃう計算。

もちろんそれでも「無印よりは欲張りたい。でもiPad ProみたいなM5やOLEDは要らない」という中間ニーズは満たしています。M5搭載iPadProなんて256GB/Wi-Fi + セルラー/Apple Pencil Pro/Magic Keyboard盛り盛りで11インチが27万6400円、13インチなんて33万6400円もしますので。

AirのM4はM5より1世代前のチップだけど、動画編集から3Dモデリングまで、なんでもそつなくこなせます。M5搭載iPad Proより若干遅い、その程度の違いなのです。

サブ機としては文句のつけようがない

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OLEDではないけれど、AppleのLiquid Retinaでも全然悪くない

11インチでサイズは充分だと思ってたんですが、届いたレビュー機を手に取ってみたら、思ったよりちっちゃく感じました。Airに限らずiPadはどの機種もベゼルの幅があるので画面が狭く感じるのかもしれません。

iPadOS 26で「ウィンドウ表示アプリ」が加わったおかげで、複数のアプリを開いて上下左右に移動したり拡大・縮小したり自由自在に操ることが可能に。かなりMacの操作感に近くなりました。これまではアプリを複数表示するとき「分割画面」と「ステージマネジャー」から選ばなきゃダメだったけど、これは便利な進歩。

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Magic Keyboardは別売。付加機能あり。11インチだとキーが詰まり気味ですが…

私もSlackをチェックしながら、別のウィンドウでベンチマーク結果の表計算をいじったり、同時進行で無理なくできました(アプリの種類によって必要な画面領域は異なりますけどね。Apple MusicやInstagramなら画面の4分の1で充分だけど、Netflixをスクロールするときは画面の4分の3くらいは欲しい)。

これだけのことができるんだから、もうiPadをメインで使ってもいいんじゃない?と考えてる人もいそうですけど、実際問題、iPadで使うとMac/PC版と挙動が異なるアプリもあります。たとえばGoogleドキュメントなんかはMagic Keyboardで入力しててもストレスたまります(例:CMD+Fキー同時押しで検索・置換ウィンドウが開かない)。

AppleのCreator StudioアプリはPixelmator Pro、Final Cut Pro、Logic Proを含めて全部iPadに対応してるんですが(Pixelmator ProはPhotoshopの代わりになるアプリ。ポスター作製、写真編集もこなせる)、Final Cut Proは11インチでは狭すぎます。特にタイムラインでクリップを並べ替えながらライブラリや動画フィードにアクセスしたいときには手詰まりに感じちゃうんですよね。

新型iPad Airも全体的な構造は前と変わっていません。広角カメラ(f/1.8)、自撮りカメラともに12MP。デジタルズームだけで物理的なズームはナシです。猫の写真とか、Notesアプリの書類スキャンのときには便利に使えます。また、インカメラの位置が長辺の中央に移動したので、キーボードを使いながら自撮りしたり、動画見ながらFaceTimeやZOOMするときには自然な横向きで撮れるようになってます(1080p&60 fpsでの撮影が可能)。

短辺には2セットのステレオスピーカーがついててDolby Atmosの空間オーディオに対応してるので、これに対応するApple Musicなどでは違いがわかります。

…といった進化はあるものの全体で見るとやっぱりiPadはサブどまり。PCの代わりに使うのはOS的に無理があるかなと思います。

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さすがM4。Creator Studio アプリ(特にPixelmator Pro)の操作感が格段にいい

ちなみに同じM4でも、iPad AirのM4はMacBook AirのM4とは似て非なるもの。MacBook Airが10コアCPU、10コアGPUをギリギリ最大限搭載したM4チップなら、iPad Airは8コアCPU &9コアGPUの軽量版。使ってみると性能もMacBook Airほどじゃないのがわかるし、3Dモデリングみたいな高負荷タスクでは少し遅くなったりもします。

ただその不足分を補うようにメモリ容量が12GBにアップしたので(M3搭載iPad Airより4GB増えた)、複数のアプリを同時に使うときにはスピードが向上していますし、全体の処理性能も上がってます。

CPUの処理性能をGeekbench 6で比較したら、M4搭載版iPad AirはシングルコアでM3搭載版より700点高くて、マルチコアでは1,500点以上も高い好結果でした。後者は動画編集やゲームする人にとっては大きな決め手かと。

レンダリングアプリのOctane Xで『Screws』のシーンをレンダリングする作業もM4で充分こなせるわけですが、特にM3との違いが出るのがグラフィックスの処理性能です。定番3Dベンチマークである3D MarkのSteel Nomad Lightで比べてみたら、M4搭載iPad AirはM3搭載版より1,000点も高くて、同じく3D MarkのSolar Bayというテスト(軽量端末のレイトレーシング性能を判定できる)で比べると3,500 点もの大差をつけてM4の圧勝でした。M4のほうがM3よりレイトレーシング技術は進化しているので、この種のタスクで特に違いが出るんですね。

もちろんPad AirはiPad Proに及ぶべくもないですが、新型では差は縮まってます。CPUのベンチ結果を見ると、M4搭載版iPad AirとM5搭載版iPad Proとの差はわずか数百ポイントでした。もちろんグラフィックスではさすが10コアの本領発揮で、Steel Nomad LightテストでiPad Proは3,984 点の高得点をマークしているわけですけどね(M4搭載版iPad Airは3,166点)、その類いの性能重視ならPro。でも「そこまで要らない、もっと安いのがいい」その他大勢のクリエイターにとってはM4搭載版iPad Airも悪くない選択と言えるでしょう。

ゲーム性能もなかなか

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M4搭載iPad Airで『‎BIOHAZARD RE:4 』をプレイ

何より驚いたのはゲームの性能です。

「え? iPadで遊べるゲームなんて...ないじゃん」と言われたら認めるしかないわけですが(実際、App Storeで買うかApple Arcadeでサブスクしてるゲームぐらいしかない)、M3搭載iPad Airのときには『‎BIOHAZARD RE:4』みたいなゲームが遅くなったり入力にラグが生じることも多かったのに、今年のM4搭載版ではそれが大きく改善していて、PS4 DualSenseのコントローラをつないでシューティングゲームなども無理なく楽しめました。

『アサシンクリード ミラージュ』や『Red Dead Redemption(Netflixで入手可能)』もヌルヌルで前者は「高」の設定にしても完ぺき。AppleからはiPad用に開発された『Control』へのアーリーアクセスも提供いただきました。

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『Control』をプレイ中のM4搭載iPad Air

『Control』はRemedyが2019年にリリースしたシュールなアクションゲームで、次世代のリアルタイムなレイトレーシングを楽しめるタイトルです。さっそくゲームの設定を開いたら「レイトレーシングが使えるのはDX12対応のGPUだけ」という断り書きが表示されてガーンとなりました...。要するにレイトレーシングはiPad全機種アウトで、Windowsじゃないと使えないってこと。しょうがないのでグラフィクスの設定を「中」、2倍のアップスケーリングにしてプレイしてみました。こうすれば30 fpsギリギリ切るぐらいまで下げられるので。

あとMetalFXでフレームを補間することで、ゲーム環境はさらにスムーズになります(ビジュアルはときどきバグるけど)。

グラフィックスやレイトレーシングの面では勝負していないM4搭載iPad Airだけに、高負荷なゲームをこなせること自体が驚きではあります。

そのうちAppleが提供するゲーム以外にもiPadは開放されるかもしれませんね。Macで遊べるゲームアプリも増えてることですし。SteamのライブラリすべてをMacでプレイできるようにがんばるエミュレーションアプリもいろいろ出てきています。

iPad AirもiPad ProもMacもチップは同じMシリーズ。タブレットにPCのエミュレーションの波が押し寄せてくるのは時間の問題かも。

5G接続はすごく安定している

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背面カメラは12MP。電源ボタンに指紋認証の Touch IDが内蔵されている

Wi-Fiのない環境でもつなげるWi-Fi+セルラーモデルを選ぶと、M4搭載iPad Air にはC1Xチップがついてきます。これはiPhone Airに最初に搭載されたもので、クアルコム製モデムから脱却を図るAppleの戦略上にあるもの。「データ接続速度が50%UPして前より省エネにもなる」とAppleはアピールしています。

C1X はサブ6の5Gと4G LTEに対応していますが、新製品に盛り込む真の狙いはAppleのエコシステムをもっとコントロールすることにあります。

もっとも接続環境は使うキャリア次第なところもりますけどね。ちなみにレビュー機は米Verizonのプラン。地元NYはつながりにくいエリアもあるんですが、私が持ち歩いた範囲内では接続良好でした。地下鉄もT-Mobileのプラン加入の iPhone 14 Proよりも、はるかにつながりやすかったです。

M5 iPad Pro所持でバーモント州の高速道路を走ったときには接続がよすぎて、M5のApple Vision Proでアバター(ペルソナ)使ってFaceTimeしたりもやってました。

C1XがM3 iPad Air内蔵のQualcomm SDX70Mやほかの競合モデムより高性能かどうかはわからないけれど、ことM4搭載iPad Airに限って言えば接続の面で心配はありません。

バッテリーにはガッカリ

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M4搭載iPad Airを万一のバックアップとして購入予定の人もいるかと思うんですが、その場合ネックになるのがバッテリー持ちです。11インチモデルは公称「10時間」の連続使用が可能(Wi-Fiでつないでネット閲覧した場合)とのことですが、画面を明るい設定にしてMagic KeyboardとApple Pencil Pro使いながら測ったら、もっとずっと短かったです。

ネット閲覧やストーリンミングより複雑なタスクをこなすと、バッテリーの減りが早くなります。画面をオンオフしながら使用して、4時間もつくらいです(作業内容はベンチマークの数値の記録やメモの確認。ガンガン、タイプしたりはしていません)。

いちおうバッテリーは大容量なので普段使って困ることはないですけど、負荷を少しでも加えると丸1日もたせるのはちょっとキツいかな。3Dのゲームで使うとか考えてる人はあまりスタミナは期待しないほうがよさそう。

だいたいの人はこれで事足りる

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私個人の好みを言うなら、タブレットはちっちゃいほうが好き。かばんにノートPCがもう入ってるので、それよりかさばるのは困るし、通勤で使うときや混んでるバーでテーブルトークRPGのセッションをホストするときあんまりデカい画面使うのも気がひけますからね。前に「 iPadはやっぱりこのサイズ」ってiPad miniを絶賛したのも、この携帯性に優れたところが好きだからです。

今回は11インチのM4搭載iPad Airは使ってみたわけですが、何の問題も感じませんでした。接続良好で、新しいOSではアプリの操作もずっとラクになってます。

ただ価格を考えると踏みとどまってしまうんですよね…。どんなに貢いでも、これで終わりということがないのがApple。昔のiPadから買い替える人も昔のApple Pencilをそのままとはいかないだろうし(最新のiPadで使えるのはApple Pencil [USB-C]とApple Pencil Proだけ)、いろいろ出費はかさみますね。あんまりAppleの甘い言葉に誘われるがままに財布の紐はゆるめないほうが賢明です。

Macに迫るブレットが欲しい。そんな人にはM4搭載iPad Air。充分すぎるほど充分です。

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