女子テニスの加藤未唯【写真:Getty Images】

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米専門局「テニスチャンネル」で特集「2日前のことだが、いまだ今大会で最大の話題に」

 4日に行われたテニスの全仏オープン女子ダブルス3回戦で、加藤未唯、アーディラ・スーチャディ組が第2セット途中で失格となった。加藤が相手コートに送ったボールが、ボールガールに直撃。故意ではなく、緩い打球だったことから裁定への疑問の声が噴出しているが、米専門局「テニスチャンネル」は元選手と識者の2人が意見を述べ、その中からVTR検証を求める声が上がった。

 サラ・ソリベストルモ、マリエ・ブズコバ組との第2セット途中、プレーが途切れたタイミングで加藤が相手コートに返したボールが、ボールガールに当たってしまった。ボールガールは涙。加藤は歩み寄って謝罪し、一度は警告と判断されたが、対戦相手がさらに抗議。最終的に裁定が変わり、失格となった。直後からこの裁定を巡って批判が殺到し、メディアや選手たちから加藤を擁護する声が上がった。

 そんな中、6日(日本時間7日)に米専門局「テニスチャンネル」は公式YouTubeで現地スタジオの中継内で今回の問題を改めて取り上げ、元全豪OP女子ダブルス女王のチャンダ・ルビン氏と米ジャーナリストのジョン・ヴェルトハイム氏が見解を述べた。

 ルビン氏は「ルールでは、ボールパーソンや審判員、観客らにボールを当ててしまったら失格となっている」とした上で「その意味では理解するけど、ブズコバとサラ・ソリベスの2人が失格を働きかけていたことには不快感を覚える」とソリベストルモ、ブズコバ組の行動に苦言を呈した。

 ヴェルトハイム氏は「2日前のことだが、いまだ今大会で最大の話題となっている」と現地で注目の的になっていることを指摘。「今はAIでボールのインとアウトの判定をしている。それならビデオを見直して、悪意を持ってやったのではないことを確認できないものか。ルールには失格になると書かれているが、彼女(加藤)が力強く打っていないのは誰が見ても分かる」と失格につながる重要な局面でもVTR検証することを提言した。

 そしてやはり「相手チームは審判に歩み寄って『今の見た?』って感じでだった。あれは良くない」とルビン氏同様、ソリベストルモ、ブズコバ組の抗議に不快感を示した。2日経ってなお、今回の騒動は関心度が高く注目されているようだ。

(THE ANSWER編集部)