迷走ジャパンディスプレイの経営再建、新型iPhoneが一筋の光明に
経営危機のJDIが直面する問題は二つある。資金繰りと債務超過の解消は分けて考えるべきだ。年末商戦向けのスマートフォン新商品などで液晶パネル需要が増えるため、運転資金への懸念が強まっていた。
一方、債務超過を解消するための資金調達計画は中国ファンド大手のハーベストグループの離脱で遅れている。現在、2億ドル(約217億円)を資金供与予定のアップルと5000万ドル(約54億円)の出資意向を表明する別の事業会社の参加はほぼ固まり、さらに複数の金融投資家と協議に入っている最中だ。
運転資金の問題が解消されたことで、拙速に資金調達を進める必要性は薄れつつある。ただ、JDIは公表済みの「11月末までに500億円の資金調達にめどを付ける」という旗を降ろすつもりはなさそうだ。
取り巻く事業環境は日増しに改善している。取引先の支払い条件緩和に加えて、アップルが9月に発売したスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新モデルが販売好調だという。これまで実行してきた白山工場(石川県白山市)などの減損処理と人員削減中心の構造改革により、年間500億円の固定費削減が今後効いてくる。2019年度下期からの黒字化は必達目標だ。
経営再建へすっかり“オオカミ少年”になってしまったJDIだが、一筋の光明が差し始めたことは確かなようだ。
