104年の歴史を持つ旧武道館、修復を経て木の香り再び/台湾

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(花蓮 31日 中央社)104年の歴史を持つ小学校で進められていた、旧武道館の修復工事が31日までに終わる。11月の開校記念日には、供用開始を祝うセレモニーが行われ、再び木の香りを漂わせ、先生方や子どもたちを迎え入れる。

この学校は、東部・花蓮県寿豊郷にある、豊裏小学校。同県政府文化局によると、前身は1913(大正2)年に開校した「花蓮港庁豊田尋常高等小学校」で、日本人の子弟だけが通う学校だった。時代とともに、老朽化した校舎などは建て替えられたが、当時剣道の稽古場だったという瓦ぶきの武道館は講堂として使われ続け、2009年、県の歴史的建築物に指定された。

張珮玉校長によると、昨年の工事では、天井を覆っていた板が取り外され、屋根部分の木造の骨組みがほとんど損傷を受けていないことが確認されている。今年は、若干の木材を取り替えるほか、アルミサッシにしていた窓も、昔ながらの木製サッシに戻されることになった。同校の卒業生らが、熱心に昔の写真を建築家に提供して、修復作業を応援してくれたという。

(李先鳳/編集:塚越西穂)