【鳥栖vs川崎プレビュー】ホームでの無敗記録を更新中の鳥栖…阿部浩之と小林悠が得点ランク2位につける川崎

写真拡大

■サガン鳥栖 豊田陽平が今節では先発復帰予定
【プラス材料】
 6勝6分5敗と勝ち越して後半戦へと折り返した。しかも直近のリーグ戦5試合は2勝3分と負けなしと着実に勝ち点を積み上げている。

 第15節の仙台戦に引き分けてホームでの連勝は5でストップしたが、無敗記録は継続中。前節の甲府戦は5試合ぶりに無得点に終わったものの、4試合ぶりの無失点をマークしたことは守備からリズムを作っていく鳥栖にとってはプラスだ。

 ここ2試合先発から外れていたFW豊田陽平が今節では先発復帰予定。川崎はACLを戦っていた関係で5日に第13節の浦和戦を戦っており、今節は中2日のアウェイゲームとなる。コンディション的には鳥栖が有利だろう。もともと走力を武器にする鳥栖がこのアドバンテージを生かせれば、より勝利に近づける。

【マイナス材料】
 前節の甲府戦ではそれまで戦ってきた4−3−1−2のフォーメーションから4−3−2−1に変えて臨んだ。

 新システムでいくつかのチャンスを作り出したもののゴールは奪えず、試合途中で4−4−2へと変更。鎌田大地とイバルボが抜けたことにより、新たなシステムと選手の組み合わせを現在試行錯誤している。

 特に攻撃の中心だった鎌田の移籍がチームに与えた影響は大きく、前節の甲府戦は5試合ぶりの無得点となった。そのため今週の練習でマッシモ・フィッカデンティ監督はFWの動きなどを確認した。ただし、攻撃は一朝一夕で構築できるものではないので、改善できたかは試合を見るまでわからない。

文:荒木英喜

■川崎フロンターレ 中2日でアウェイゲームに臨む
【プラス材料】
 リーグ第17節は神戸に5−0で完勝し、ACLの影響により5日に延期開催された第13節の浦和戦も4−1で圧勝した。

 なんと言っても、前線の得点力だろう。阿部浩之と小林悠が共にここまで8ゴールを挙げて、得点ランク2位につけている。得点だけではなくアシストが多いのも特筆すべきで、「2人ともチャンスメーカーであり、ゴールゲッターでもある。セルフィッシュじゃないのがいい。相手が的を絞れない」と、中村憲剛も2人のコンビには賞賛を述べる。

 組織的な守備に定評がある鳥栖をどう攻略するか。ベストアメニティスタジアムは、小林が昨年記録した連続ゴール記録が7試合で止まった場所でもある。再びゴールの量産態勢に入ってきた小林は、「(思い入れは)ちょっとありますよ。悔しい気持ちがあったので」と、この場所でのリベンジの気持ちを口にした。

【マイナス材料】
 最大の問題点はコンディションだ。川崎にとっては、中2日で臨むアウェイゲームとなる。鬼木達監督も「鳥栖の気候と、浦和という相手とビッグゲームをした後の疲労感。勝ったとしても、そこはあるので。そこは兼ね合いをつけながらやっていきたい」と頭を悩ませている模様だ。

 1週間準備をしているホームチームに競り勝つには、心身共に相当なタフさが求められるのは間違いないだろう。腰に不安を抱える登里享平の回復状態が気になるところだが、難しいようなら長谷川竜也が起用されることになるだろう。

 この連戦の戦い方として、阿部は「体が重くても重いなりにできる。チームとしてどこでギアを上げるか。メリハリをつけられればいい。試合の流れを読むことが特に必要になる」と話す。

文:いしかわごう