スマホアプリを利用した臨床研究が広がっている(画像はNTTドコモプレスリリースより)

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東京大学とNTTドコモは、2型糖尿病患者とその予備軍を対象とした、健康管理支援スマートフォンアプリケーション「GlucoNote(グルコノート)」を開発し、同大医学部附属病院22世紀医療センターの脇嘉代特任准教授と大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻の相澤清晴教授らによって臨床研究を開始したと発表した。

「GlucoNote」は糖尿病患者が自宅で計測した血糖値、血圧、体重、活動量と、食事、運動、睡眠など生活習慣に関する情報を入力することで、測定値判定や食事評価をし、患者の健康管理支援をおこなうアプリ。医学研究をサポートする目的で、米アップル社が大学や研究機関に無償で公開しているシステム「ResearchKit(リサーチキット)」を利用して開発された。

あくまで研究の一環で開発されたもので、利用対象者は、2型糖尿病もしくは糖尿病予備群と診断されたことがある、日本在住の成人に限定される。また、測定に必要な血糖測定器、血圧計、体重計は、利用者自身で準備する必要がある。適切な自己管理支援につなげることを目的としており、医療や治療を提供するものではない。

アプリに蓄積されたデータは東京大学に送られ、従来の臨床研究で集めることが難しかった、日常生活に近い患者のデータとして、新たな研究に使用する予定だという。「GlucoNote 」はiTunesやiPhoneの「App Store」で、2016年3月14日から、無料でダウンロード可能となっている。

(Aging Style)