2008年に彗星のごとく現れた大型新人・三浦皇成騎手。デビュー年に武豊騎手の新人記録を大幅に塗り替える91勝を挙げ、全国リーディング9位に食い込むと、2年目も順調に勝ち星を重ね、夏には関屋記念でスマイルジャックに騎乗し重賞2勝目も飾った。

 その後、三浦騎手は、自身初となるイギリス遠征をする事になるのだが、ここでも離れ業をやってのける。9月12日にフォスラス競馬場で行なわれたトートスポートドットコムハンデキャップにロイヤルダイアモンドへ騎乗し、見事に勝利。海外初騎乗初勝利という離れ業を、いとも簡単にやってのけたのだ。

 初となる海外遠征も順調に見えたが、ひとつの事件が起こる。9月18日にニューマーケット競馬場で行なわれた7Rで、入賞の見込みがない馬にムチを使用したとの判定で騎乗停止処分を受けたのだ。

 そして日本での処分は、英国競馬機構から指定された通り10月5日(月)、6日(火)の2日間の騎乗停止。4日に行なわれるスプリンターズSに騎乗できるようになっただけではなく、土日に全く騎乗停止期間が被らず、実質おとがめなし状態になったのだ。

 これには、肯定派、否定派、それぞれのファンが過剰に反応した。某コミュニティーサイトでは、未だにこの件に関する言い合いが続いている現状だ。

「月、火曜日に騎乗停止なんて意味ないじゃん」
「JRAが皇成をGIに騎乗させたいから平日にしたんだろ」
「向こうが設定した日付なんだから、これは正当な処分でしょ」
「ウチパクなんか9日間だったけど、向こうの日程通りだった。そこにたまたま土日が4日間重なったから、運が悪かっただけ」

 などなど。何も悪くない三浦騎手への相次ぐ批判と、擁護する声とが右往左往飛び交っている。確かに、かつて海外競馬で騎乗停止を受けたジョッキーの日本での罰則を振り返ると、実に判断基準が曖昧だ。

 2002年12月15日に行なわれた香港カップでエイシンプレストンに騎乗し降着処分を受けた福永祐一騎手は、翌16日から実行4日間の騎乗停止処分を受けた。香港競馬は、水曜日にハッピーバレー競馬場で開催が行なわれ、土曜日もしくは日曜日のどちらかはシャティン競馬場で開催される。これに基づけば水+週末の1日+水+週末の1日の計4日間、開催4日目までの騎乗停止と考えれば年内には騎乗停止期間が終わったはずだが、JRAから下った裁定は16日以降のJRAでの最初の開催日である12月21日(土)、そして22日(日)、翌年1月5日(日)、6日(月)とキッチリ開催4日間の騎乗停止になった。

 2006年12月には同じく香港でインターナショナルジョッキーズチャンピオンシップに参加していた武豊騎手が、落馬事故の原因を作ったために6日間の騎乗停止処分を受けた。これは、04−05年度に同国で導入された騎乗停止延期制度により、ディープインパクトに騎乗する有馬記念の翌日から6日間の騎乗停止処分となった。この時は、25日から換算して香港での開催日6日目にあたる翌年1月17日まで騎乗停止に。この間JRAの競馬開催日が5日間あり、実質5日間の騎乗停止となった。 最近になって内田騎手、三浦騎手と、ヨーロッパでムチの使用について騎乗停止処分を受けているが、いずれも現地の開催日程に合わせて日本でも騎乗停止処分を受けている。最近になって制裁基準が変わったのか、日本では騎乗停止にならないムチの使用方法に関しての制裁だから特別なのか。JRAに問い合わせても「基準通りに決まった事です」としか返答はないが、その「基準」を、一般ファンにもしっかり説明する義務があると思う。
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