《独自》巨人監督を電撃辞任の阿部慎之助氏 直撃に明かした“復帰への思い”「みんな頑張ってくれてるから嬉しい」「(署名運動は)とってもありがたかった」
夏休みに入って最初の祝日、東京ドームには満員近いファンが詰めかけ、首位争いをするチームに声援を送っていた。指揮官としてチームの中心にいるはずだったはずの男はその昼下がり、都内の庶民派スーパーで家族のために買い物をしていた。長女への暴行容疑で逮捕され、シーズン途中で巨人の監督を電撃辞任した阿部慎之助氏(47)だ。
【写真を見る】チャリに乗って移動する身体の大きな現在の阿部氏。買い物袋を持って直撃に応じた
涙ながらの退任会見以降、表舞台から姿を消した同氏に記者が声をかけると、在任中と同様のぶっきらぼうにも聞こえる口調で、ファンやチームへの率直な思いを口にした──。【前後編の前編】
勝負の3年目を迎えていた阿部巨人に衝撃が走ったのは5月末のこと。長女に暴力を振るったとして、阿部氏が現行犯逮捕されたと各社が一斉に報じたのだ(6月中旬に不起訴処分)。全国紙社会部記者が語る。
「交流戦開幕直前のオフだったその日、娘たちの喧嘩を止めようとした際に長女に言い返され、暴行に及んだ。かなりお酒も入っていたようです。長女に怪我はなく、翌日の会見では『すでに仲直りしています』とする長女の手紙が読み上げられるなどしましたが、巨人・山口寿一オーナーは『暴力を振るった事実は重い』とし、その日のうちに辞任が決まった」
会見で「伝統ある巨人軍の監督の名を汚してしまった」と涙ながらに語った阿部氏はその後、表舞台に姿を見せていない。関係者が語る。
「家庭を疎かにしてしまったと反省し、基本的に家にいるようです。大好きだった酒の量も減らし、家族の時間を取っている。一方、これまで巨人一筋だっただけにやはり古巣の状況は気になるようで、周囲には『野球からは離れたくない』と漏らしているそうです」
次は桑田か、由伸か
突然、指揮官を失った巨人だが、橋上秀樹オフェンスチーフコーチが監督代行となってから、チームはむしろ上り調子だ。巨人担当記者が語る。
「交流戦から指揮を執ることになった橋上監督代行は、交代後から前半戦終了までに貯金8と健闘。阪神と同率の首位タイで折り返しとなりました。阿部監督が強権的な指揮官だったのと比べ、橋上監督代行は東京ドームでは監督室を使わずコーチ室を使い続け、選手にも食堂で気さくに話しかけるなど、コーチや選手との距離が近い。その手腕はフロントも認めています」
一方、来季以降の監督はいまだ白紙の状態だ。橋上監督代行は巨人で現役を過ごした「生え抜き」ではなく、来季そのまま監督に昇格する可能性は低いという。巨人OBが語る。
「監督は巨人の4番かエースという不文律がある。阿部が再登板しなくても、監督候補はたくさんいます。まだ登板がない桑田真澄(58)はもちろん、高橋由伸(51)の、つなぎとしての再登板もある。2032年に新球場が築地にできたタイミングで就任すると噂される松井秀喜(52)をはじめ、現役の坂本勇人(37)も候補にあがる」
退任直後には、有志ファンによる『阿部慎之助氏の監督復帰を願う会』が、13万筆超のオンライン署名を集めた。"阿部監督復帰"の現実味について、前出・巨人担当記者はこう話す。
「コンプライアンスに厳しい読売新聞グループが親会社であり、昨季はV逸した手腕で監督復帰はかなり厳しい。各球団とも来季の構想を固め始める時期ですが、巨人で阿部という声は聞こえてこない。可能性があるとすれば、まずは読売グループ内で、日本テレビでの野球解説やスポーツ報知での専属評論家として復帰する、というのが現実的でしょう」
署名運動は「ありがたかった」
阿部氏本人は今何を思うのか--Tシャツにマスク、キャップ姿で、庶民派スーパーで買い物していたのが冒頭のシーンだ。鍛えた大柄な身体は健在で、かなり目立つ。記者の問いかけに「何も話せないんだよ」と返す阿部氏だったが、チームの話題になるといくぶん表情が和らいだ。
──巨人の試合は観ていますか。
「観てる観てる、応援してる。みんな頑張ってくれてるから嬉しいよ」
──ファンからは署名運動もありました。
「それはね、とってもありがたかったね。うん、嬉しく思う」
──落ち着いたら復帰も。
「もちろん、そうしたい気持ちもあるけど……僕だけのアレじゃできないから」
記者の問いかけに真摯に応じた阿部氏。話題になった家庭の"その後"についても言及した--後編記事で詳報する。
(後編につづく)
