「一線を越えてしまった」インファンティーノ会長の“W杯売却計画”をすっぱ抜いた英記者が今後の展開を大胆予測!「辞任はないが、立場に傷がついた」
暴露された計画によれば、FIFA(国際サッカー連盟)は大会運営会社「FIFA Forward Enterprise(FFE)」を設立し、男子・女子のワールドカップやクラブワールドカップを実質的に管理する。過半数の株式を保有する一方で、20〜30%を民間投資家へ売却。FIFA加盟211協会には、約2000万ドル(約33億円)相当の持ち分が割り当てられ、保有することも売却することも可能だという。
当然、UEFA(欧州サッカー連盟)を筆頭にサッカー界からは猛烈なバッシングを浴びている。『talkSPORT』のトーク番組にゲスト出演したジーグラー記者は、インファンティーノ会長は今回の強い反発によって立場を傷つけられたとの見方を示した。
「彼は一線を越えてしまった、と考える人もいます。だから計画を引っ込めざるを得なくなるでしょう。辞任まではしない。ただ一歩引いて事態を落ち着かせ、数年後に別の収益拡大策を打ち出すのではないでしょうか。彼の権力基盤は依然としてかなり強固だと思います。今回の件でFIFA会長としての将来が脅かされることはありませんが、立場に傷がつくのは間違いない。とはいえ、クラブワールドカップをもっと頻繁に開催したり、大会規模をさらに拡大したり、あるいは南米側が提案しているワールドカップ64チーム制などについては、一度引き下がらざるを得ないでしょう」
さらに同記者は「私は月曜日にこの話を初めて耳にしました。記事としてまとめるまで約24時間かかりましたね。極秘扱いだったからです」と記事掲載に至った経緯を説明し、「FIFAはこの話を世間に知られたくありませんでした。非常にセンシティブな案件だと分かっていましたが、粘り強く取材した結果、報じることができました」と振り返る。
新たな収益化計画が実現すれば、民間投資家の利益を最大化するための圧力が一層強まることは避けられない。ワールドカップの64チーム制への拡大、チケット価格のさらなる高騰、またはワールドカップを2年に一度の開催にするなどだ。ジーグラー記者は警鐘を鳴らす。
「もし民間投資家が実質的にワールドカップの約3分の1を保有することになれば、当然ながら投資利益を求めます。そのためには、さらに収益を増やさなければならない。チケット代かもしれないし、それ以外の方法かもしれません。大会を64チームに拡大すれば収益は増えますし、開催頻度を高めても収益は増えます。インファンティーノが以前から2年に一度のワールドカップ開催を目ざしてきたことは、これまでも知られていました
投資家からの圧力は間違いなく強まるでしょうね。投資家は巨大市場で大会を開催したがります。そうなると、最も利益が見込めるアメリカでワールドカップをこれまで以上に頻繁に開催するよう求める可能性があります。それが今後の圧力になるでしょう」
この計画発覚を受けて、とりわけ怒りを露わにしたのがUEFAだ。計画を阻止するため、大会ボイコットという選択肢まで議論の俎上に載っている。ヨーロッパ各国は今週中に緊急会議を開き、今後の対応を協議する予定だという。
ジーグラー記者は「「UEFAはそれ自体が非常に大きな力を持つ連盟です。今後数日以内に、加盟55協会によるオンライン形式の緊急会議を開く予定です」と明かし、「その議題のひとつは、『はたしてワールドカップをボイコットすると脅すことはできるのか』という点になるでしょう。現実的かどうかは別ですが、ヨーロッパ諸国抜きのワールドカップなど、実際には成立しません。2030年大会(スペイン、ポルトガル、モロッコの共催)はヨーロッパ開催ですし、その前に来年の女子ワールドカップもあります。理論上は可能ですが、それはまさに“最後の切り札”と言えるでしょう」と展望を語った。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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