優勝旗を受け取る拓大紅陵・加治主将(撮影・石井美幸)

写真拡大

 「高校野球千葉大会・決勝、拓大紅陵3−1専大松戸」(26日、ZOZOマリンスタジアム)

 拓大紅陵が今春の選抜大会4強の専大松戸を破り、24年ぶり6度目の代表となった。

 まさに崖っぷちでドラマは起こった。1点を追った九回。拓大紅陵の4番・片岡拓月捕手(3年)が豪快な逆転3ランで、24年ぶりとなる甲子園の切符を引き寄せた。

 先頭から2者連続の内野安打で無死一、三塁。痛快な金属音とともに、白球は左翼席へ向かって放物線を描いた。起死回生の一発。右手を突き上げたままベースを一周した片岡拓は「監督やチームメート、お客さんに『やったぞ!』という気持ちだった」と振り返り、「みんながいい形でつないでくれた。全員で打ったホームラン」と絆を口にした。

 前回出場の2002年夏、4番を打っていたのが自身の父・将義さんだった。そんな「父の背中を追ってきた」という片岡拓は「父にホームランボールを、最高の恩返しとして渡したい」と笑顔を見せた。

 坂巻展行監督(60)は2019年に亡くなった元監督で、恩師の小枝守さんへの思いを口にした。「最終回、無死一、三塁でカウント2ボール。『ここで絶対行け』と背中を押された」と言い、「いつも見守ってくれている。近々墓前に報告に行きたい」と男泣きした。