キオクシア「1455円→8万8130円」で1単元で“880万円超”に!? それでも「キオクシアを持ってる人」が多いみたいだけど、意外と“お金持ち”が多いのですか? なぜ「買える人」がいるのか
1単元約880万円! なぜここまで高くなったのか
キオクシアホールディングスは、半導体メモリを手がける企業として2024年12月18日に東証プライム市場へ上場しました。上場時、公開価格は1455円だったものの、初値は1440円と公開価格を下回るスタートだったのです。
状況が一変したのは、AIデータセンター向けの記憶装置の需要が急拡大してからです。業績の回復とともに株価は上昇を続け、2026年6月16日の終値は9万4720円となり、1単元100株では947万2000円の資金が必要な水準に達しました。
その後やや下落したものの、2026年7月1日の終値は8万8130円で、1単元の購入では881万3000円の資金が必要という計算になります。
しかし、購入できるのはまとまった資金を持つ投資家だけではありません。次に説明する単元未満株を使うことで、少額で株の売買をすることが可能なのです。
1株から買える「単元未満株」の仕組み
単元未満株とは、1単元100株に満たない株数で売買できる仕組みのことで、証券会社によってはS株やワン株などの名称でサービスが提供されています。2026年7月1日時点のキオクシア株であれば、1株9万円弱から購入できる計算です。
1株でも株主であることに変わりはなく、配当金が出る銘柄では保有株数に応じて受け取ることができます。さらに、企業によっては1株だけの保有であっても、株主優待を受けられる銘柄もあります。
毎月1株ずつ買い増していくような時間分散もしやすく、値動きの激しい銘柄に一度に大金を投じる怖さを和らげる効果も期待できるでしょう。
通常の取引と違う3つの注意点
便利な単元未満株ですが、100株単位の取引とは異なる点がいくつかあります。
まず、リアルタイムで売買できないことです。単元未満株の場合、注文を一定時間ごとにまとめて執行する証券会社が多いため、自分が注文した瞬間の株価で約定できるわけではありません。キオクシアのように1日で数%動く銘柄では、想定とずれた価格で買う可能性もあるでしょう。
ほかにも、保有株数が1単元に満たない間は、株主総会での議決権がないことや、売買手数料やコストの体系が通常取引と異なる場合があることが挙げられます。少額取引では手数料の割合が相対的に重くなるケースもあるため、利用する証券会社の条件を事前に確認しておく必要があります。
まとめ
1単元約880万円のキオクシア株でも、単元未満株を利用すれば1株から参加できます。まとまった資金を用意するのは難しくても、1株単位なら手が届くと考える人もいるのではないでしょうか。
ただし、株価が高い値がさ株は、同じ下落率でも円ベースの値幅が大きくなります。例えば株価1000円の銘柄が10%動いても100円ですが、9万円の銘柄なら同じ10%でも9000円になります。
少額から買えるからといって、損をしないわけではないと理解したうえで、自分の家計に無理のない範囲で検討してみてください。
執筆者 : 竹下ひとみ
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種

