″リアル春麗″と話題のK-1選手 木村萌那インタビュー  「憧れは『TGC』のランウェイです!」

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規格外ヒロインが現れた!

「自分が相手に何発蹴りを入れたかを記録するために、試合中の動画をSNSに上げていただけなんですけど、それがバズったんですよ。それまで『ストリートファイター』もやったことなかったし、春麗(チュンリー)が誰かも知りませんでした(笑)」

キュートなルックスと独特の足技″モナ蹴り″でファンから『リアル春麗』と称されるK−1選手の木村萌那(もな)(25)は、そう言ってはにかんだ。

本人の言葉通り、’24年11月のデビューから2KOを含む4連勝を飾った木村のファイティングスタイルは、国内外からの注目を集めている。有名ラッパーのスヌープ・ドッグ(54)までもが彼女を称賛し、木村のインスタグラムに投稿された試合動画のなかには、約1300万回再生されたものもある。20年にわたるリアル春麗の格闘技歴の始まりは空手だ。

「空手を始めたのは4歳頃。私、最初から強くて、初めて出た大会で優勝して以降、負けた記憶がないんですよ。小学校から中学校を卒業するまでは、家に帰ってきてから深夜3時まで練習する日々で……。片手に木刀を持ったお母さんに毎晩シゴかれました。寝る時間なんてほとんどなかったんですけど、お母さんは『そんなの学校で寝なさいよ!』って、超スパルタだったんです(笑)」

空手と並行して小学4年生から始めたボクシングでも才能が開花。中学校時代には東海アンダージュニア選手権大会の中学生女子52kg級で優勝している。

「中学校を卒業したタイミングで、午前3時までの特訓は終わりました。高校ではボクシングに専念しようと思って、岐阜工業高校ボクシング部に進みました」

ただ、猛練習の反動からか、高校での練習態度はよくなかったという。

「なんか、練習しなくても勝てるんですよ。だからズル休みしてました。減量もイヤだし、ロードワークもイヤだし。高校1年生のとき、全部イヤになって、試合前々日に練習を抜けて友達の家に匿(かくま)ってもらったこともあります。カラオケで西野カナを歌いまくって、失われた青春を取り戻しました(笑)」

それでも、ほとんど練習をしないまま臨んだ高校2年時の全日本女子ボクシング選手権大会ジュニアの部(フェザー級)で、木村は優勝を果たした。

「出ちゃった! って感じ」

日本大学進学後はボクシング部に所属しつつ『K−1ジム目黒』でトレーナーのアルバイトを経験。そこでプロ選手の道を選んだ。先述の通り、彼女は″モナ蹴り″を武器に、’24年のデビューから4戦4勝とライバルを圧倒している。

″モナ蹴り″とは、半身に構え、左足を軸に右足をムチのように操る独特の足技。それはまるで、有名格闘ゲーム『ストリートファイター』のキャラクターである春麗の「百裂脚(ひゃくれつきゃく)」のようだ。

「実は、デビュー戦のときは″モナ蹴り″してないんですよ。去年1月のデビュー2戦目のとき、たまたま生まれた技なんです。そのときは試合直前にインフルエンザで体調を崩しちゃって、最悪なコンディションでリングに上がりました。

パンチを打ち合うだけの体力がないし、うつしたら悪いしで相手と距離を取りたくて、『アッチ行け!』って追い払う感じで蹴ったんです。『あの蹴りを身に着けるためにどんな練習をしたんですか?』って聞かれることがあるんですけど、してないです(笑)。たまたま出ちゃった! って感じ」

代名詞の横蹴りは、自身でもコントロールできないという。

「オートマチックというか、センサーが付いているみたいに、勝手に足が動くんです。空手もそうですが、ある程度のレベルになると相手の筋肉の動きで次に何が来るか予測できるんですよ。でも、私は無意識に蹴るから、その″起こり″がないのでかわせないんです」

見据えるのは世界だ。あらゆる格闘家がそうであるように、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでの一戦を、木村は望んでいるのだろうか。

「試合会場はどこでもいいです〜。ベルトは目指すものじゃなくて、やっていたら自然に獲れるんで。憧れの聖地をあえて挙げるなら、『東京ガールズコレクション』のランウェイかな。藤田ニコルさんみたいに歩いてみたいです。

私のモットーは『強く、カワイく』。格闘技を続ける以上、何かを我慢するのは仕方がないけど、カワイイは我慢したくないんです。マツエクやエクステをして試合するみたいに、カワイイを諦(あきら)めずに戦えることを証明していきたい。今後の目標は、ネイルをしていても着けられるグローブを作ることです!」

規格外のニューヒロインが現れた。

『FRIDAY』2026年7月10日号より