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東京都北区で6月2日に発生した交通事故をめぐり、電動キックボードのシェアサービスを展開するLUUP(ループ)社は6月9日、利用者が死亡したことを公表した。

一方で、事故原因については、現在も警察が捜査中であり、詳細は明らかになっていない。

今回の事故はどのようなものだったのか。また、LUUP社はなぜ異例の公表に踏み切ったのか。事故の概要と同社の説明を整理した。

●北区王子で62歳が亡くなった

警視庁によると、事故が起きたのは6月2日午前10時10分ごろ。

東京都北区王子の北本通りで、29歳の会社員が運転する軽貨物自動車と、62歳のアルバイトが運転する特定小型原動機付自転車が衝突した。

62歳のアルバイトは同日午後11時17分、死亡が確認された。

事故原因などについては現在も捜査中という。

LUUPは6月9日、死亡した人が同社サービスの利用者だったことを明らかにした。

●LUUP社「正確な情報提供の観点から」

LUUP社は6月12日、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、原則として個別の事故については公表していないと説明した。

そのうえで、今回については「一部報道を踏まえ、正確な情報提供の観点から、当社の判断としてこのタイミングでお知らせした」と回答した。

●「法改正後」では初の死亡事故となった

LUUP社によると、同社サービスにおける電動キックボードの死亡事故は今回が2件目。

1件目は2022年、道路交通法改正前に実証実験をおこなっていた際に発生したもの。東京都中央区のマンション駐車場で、飲酒した利用者が転倒し、死亡したという。

2023年7月の法改正以降、特定小型原動機付自転車による死亡事故は今回が初めてで、公道上での死亡事故としても初めてだという。

●「特定小型」の死亡事故は初ではない

ただし、特定小型原動機付自転車による死亡事故そのものは今回が初めてではない。

警察庁の資料によると、2024年8月には沖縄県内で、レンタルされた特定小型原動機付自転車を運転していた60代男性が転倒し死亡している。

当時、男性はヘルメットを着用していなかったという。

この事故について、LUUP社は、弁護士ドットコムニュースの取材に「当社の車両の利用者ではございません」と説明している。

●電動キックボードに「厳しい視線」続く

電動キックボードをめぐっては、歩道走行や信号無視、二人乗りなどの危険運転がSNS上でたびたび話題となり、利用者のマナーに厳しい視線が向けられてきた。

SNSでは「いつか起きると思っていた」「危険しかない」といった批判のほか、電動キックボードそのものではなく、運転が危険なのだという意見もあった。

なお、現時点では事故原因は判明しておらず、どちらにどのような過失があったのかも明らかになっていない。

●LUUP社「警察捜査に全面協力」

LUUP社は、今回の事故について「亡くなられたご利用者様には謹んで哀悼の意を捧げますとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます」とコメント。

そのうえで、「現在、警察が捜査中であり、当社としては全面的に協力しております」とコメントしている。

これまで、警察庁監修の交通ルールテストの実施や、安全講習会の開催、独自の危険行動検知システム「LUDAS」の運用など、安全対策に取り組んできたという。

同社は「すべての利用者の皆様に安全にご利用いただけるよう、一層の対策強化に努めてまいります」としている。