「14歳で妊娠、出産」…6歳で芸能界入りした志田未来(33)が“天才女優”と呼ばれるまで〉から続く

 きょう5月10日に33歳の誕生日を迎えた俳優・志田未来。6歳で芸能界入りし“天才子役”と呼ばれるも、その後はイメージとのギャップに悩んだことも。彼女の転機、そして現在地とは?(全2回の2回目)

【画像】志田未来神木隆之介が…奇跡の集結ショット


5月10日に誕生日を迎えた志田未来

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同じ子役出身、神木隆之介との関係性

 子役出身の俳優は、芦田愛菜や鈴木福らの名前が挙がる2004年生まれのようになぜかある年代に集中していたりする。子役時代から同年代どうしで切磋琢磨してきたおかげで芸能界で続けてこられたという面もあるのかもしれない。志田の場合、神木隆之介がそうした存在にあたる。神木とは誕生日もわずか9日違いで(生まれたのは志田のほうが先)、同じ高校に通い、仕事でもたびたび共演してきた。

 スタジオジブリのアニメ映画『借りぐらしのアリエッティ』(2010年)で共演したときの2人の対談では、神木が志田について、ものすごく素直で正直で、いやなことはいやだとちゃんと言ってくれたり喜怒哀楽がはっきりしているので「『この人には何でも言って大丈夫だな』って思ってる」と評し、彼女への信頼感をうかがわせた(『JUNON』2010年9月号)。

 一方で、お互いに言いたいことを言い合える分、しばしば言い争いになり、周囲から「もうやめなよ」と止められることもあったらしい。あるときなど、「キリンの首はなぜ長いのか」という話で意見が違ったため言い争いになり、2人とも曲げないので、気づけば「ゾウの鼻はなんで長いか」と話題を変えながらも争い続けていたという。そこまで喧嘩できるのはむしろ仲が良い証拠といえる。そのためだろう、2人の関係を勘繰った一部メディアで熱愛報道が出たこともあった。

25歳で結婚…イメージに実年齢が追いつかない悩み

 志田は2018年に25歳で結婚したが、相手は神木ではなく、古くからの友人だという一般男性だった。ちなみに彼女は、ドラマ『14才の母』に出演するまで21歳で結婚するつもりでいたのが、同作のプロデューサーから早いよと言われたため24歳に変更したと、その放送当時、折に触れて語っていた。実際、1年違いとはいえほぼその年齢で結婚したことになる。

 #1で書いたとおり、志田は『14才の母』で妊娠・出産する中学生を演じ、俳優として高い評価を得た。だが、ドラマが強烈なインパクトを与えたがゆえ「子を持つ母親」という印象がついてしまい、以来、そのイメージに実年齢が追いつかない部分があり悩んでもいたと、最近のインタビューで明かしていた(「毎日新聞」ウェブ版、2026年4月19日配信)。その悩みも20代後半ぐらいからだんだん消えていったようだ。それまでに年相応の役もたくさん演じるようになっていた。以前は役やセリフの言い回しについて自分からスタッフに提案することは躊躇していたのが、積極的に伝えるようになったのもこのころからだという。

30代になり、お母さん役も

『14才の母』では、妊娠中のシーンが大半で、実際に子供と一緒に撮影することはほとんどなかった。それも念頭にあってだろう、30歳を目前にして《あと1年半くらいで、私も30歳。ゲストでは演じたことがありますが、そろそろがっつりお母さん役とかやってみたいです。役を通してもっともっと成長していきたいと思っています》と抱負を語っていた(『FLASH』2021年11月30日・12月7日号)。その言葉どおり30代に入るあたりから本格的に母親役を演じた作品も目立つ。

 ドラマ『ファーストペンギン!』(日本テレビ系、2022年)では奈緒演じるヒロインのママ友を演じた。さらに今年(2026年)1月期のドラマ『未来のムスコ』(TBS系)では、ある日突然、10年後から来た自分の息子だと名乗る幼い男の子と遭遇し、一緒に暮らし始める舞台俳優、その名も「汐川未来」を演じた。主演ドラマでは『14才の母』以来、じつに20年ぶりの母親役であった。

 放送時のインタビューでは、共演した子役の天野優について《子どもらしさが映像にしっかり映っていて、いわゆる「お芝居」していない自然なところがすごいなと思います。スタッフさんから指示が出ると本番一発で応えるところも「プロだな」と驚かされます》と評していたが(「Real Sound」2026年1月13日配信)、これを読むと、子役時代の志田自身もそうだったのではないかと思わせる。劇中では、長年俳優の夢を追いかけてきた汐川未来が、いきなり育児をしなければならない状況に置かれ、最初は戸惑いながらも、子供との関係を深めるうち、だんだん母親らしく振る舞っていくさまを見事に演じていた。

昨年は全クールで連ドラ出演

 20代前半の志田は自分自身に厳しいあまり「間違えるのは罪」と思い込み、一度失敗すると引きずることもしゅっちゅうだったらしい。それが23歳のとき、急に仕事のスケジュールが空いてオーストラリアに友人たちと一緒に旅行する機会があり、現地で過ごすうちに「あぁ、なんで私はあんなにいろいろ考えていたんだろう」と気づき、視野が広がった感を抱いたという(「THE CHANGE」2026年1月16日配信)。

 学生時代には所属事務所のマネージャーが、部活動や学校行事は絶対参加したほうがいいと助言してくれたおかげで、忙しいなかでも充実した学校生活を送れたようだ。昨年も全クールで連続ドラマに出演するなか、マネージャーがスケジュールをうまく調整してくれ、何度も旅行に行っては気持ちを切り替えることができたという。

 多趣味でもあり、たとえばサウナにハマってからは、地方のサウナを母親と一緒に巡ったり、セリフの復習をサウナですることも多いという。志田いわく《サウナは極限の状態。ここでセリフを言えたなら、現場でも大丈夫って》(『Hanako』2023年9月号)。ディズニーランドでパレード&ショーを観るのも好きだが、ベストポジションを確保するため何時間でも待つので誘える人が限られ、一人で出かけることもよくあるという。

ファンを公言するアイドルの存在

 最近では、アイドルグループのFRUITS ZIPPERのファンを公言し、推し活に余念がない。特典会では感極まって泣いてしまうこともあり、人に見られると恥ずかしいので、こちらは必ず一人で行くとか(「@BAILA」2025年3月18日配信)。考えてみれば、自己肯定感に満ちた歌の多いFRUITS ZIPPERに志田がハマるのはわかる気がする。

 仕事ばかりでなく学校やプライベートでも充実した日々を送ってきたことを、志田は《2倍人生を楽しんでいる感じです》と表現する(前掲、「毎日新聞」ウェブ版)。キャリアが長い分、その濃さは2倍どころではないかもしれない。作品での演技の幅も、実人生が豊かなものになるにしたがい、ますます広がっていく予感を抱かせる。

(近藤 正高)