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東みよし町でイチゴを通して町を元気にしようと、あるプロジェクトが進められています。

キーワードは「いちごとつくるまちの未来」、その取り組みを取材しました。

2月14日、東みよし町吉野川ハイウェイオアシス近くに、新たな観光施設「にし阿波トベリーファーム」がオープンしました。

約2000㎡の敷地には1万株以上のイチゴが並び、オープン初日から家族連れらがイチゴ狩りを楽しみました。

(子ども)
「おいしいです」

(子ども)
「先っぽが緑で、初めてのイチゴが見れて嬉しい」

この農園の特徴は、栽培するイチゴの種類の多さ。

生産量ナンバーワン、大粒で酸味が控えめで甘い「恋みのり」。

宝石のような色と酸味が特徴の「アスカルビー」。

たった7粒で、1日分のビタミンCがとれるという「おいCベリー」。

白イチゴで、甘みと酸味のバランスが良い「エンジェルエイト」の4種類に加え、まだ市場に出回っていない試験栽培の4品種、合わせて8種類ものイチゴが栽培されています。

(美馬市から)
「すごくハウスも広くていろんな品種があって、ついつい食べ過ぎてしまう」
「こういう施設なかなかないので、小さい子も連れてきやすいのでありがたいです」

しかし、ここはただのイチゴ狩り施設ではありません。

東みよし町が取り組む、あるプロジェクトのシンボル的存在となる、期待を背負った施設なんです。

(東みよし町 産業課・栗本ゆかえ 課長補佐)
「にし阿波いちごタウン構想」

2024年、県や東みよし町、地元のイチゴ生産組合などの官民が参画し、町内のイチゴの産地を守り、地域の再生を図る取り組みがスタートしました。

(東みよし町 産業課・栗本ゆかえ 課長補佐)
「イチゴとつくる町の未来。イチゴを通じて人を呼び込んだり、地域活性化につなげるような、人が集まる町づくりを考えている」

なぜ、イチゴなのか。

実は、東みよし町は全国でも珍しい「周年イチゴ」の産地なんです。

「周年イチゴ」とは、高冷地で夏から秋に収穫する「夏秋イチゴ」と、平坦部で冬から春に収穫する「促成イチゴ」を組み合わせたもの。

東みよし町は、一年を通してイチゴが生産できる環境なんです。

古くは1970年代から、標高1000mの場所で「夏秋イチゴの栽培を行っています。

(ミカモフレテック・関成章 社長)
「夏だけだったり、冬だけっていうのは栽培できるところは日本でもあるけど」
「同じ市町、東みよし町内で冬も作れて夏も作れてっていうのは、日本探してもここくらいしかなくって」
「一年中、作れるっていうのは農家さんからしても、収入の機会が増えるしすごくいい場所」

これに目をつけたのが、関 成章さん。

一年中、イチゴが獲れる環境に可能性を感じ、東京で経営コンサルタントとして働きながら、13年前から東みよし町でイチゴ栽培のサポートを行う会社の社長になりました。

特徴は、ITを活用した先進的な栽培システムの導入です。

(ミカモフレテック・関成章 社長)
「今いるこのハウスが気温が23度、湿度から日射量、CO2も(確認できる)」

このスマホでの「見える化」は、初期投資費用が高いイチゴ栽培の参入ハードルを下げるとともに、ベテラン農家もより精度の高い管理が可能となったといいます。

このシステムを活用している農家の一人、近藤昭さんのイチゴハウスです。

近藤さんはイチゴの周年栽培をいち早く実現、25年以上この地域で「周年イチゴ」づくりに励んできたベテラン農家です。

(イチゴ農家・近藤昭さん)
「(ITシステムの導入で)よそのが見えるから、それと比較したり、自分のところの水の量が足りないとか」
「ちょっと温度を上げないといけないとか、小さなことがいろいろと分かるようになって助かる」

ITの活用により管理しやすくなった一方で、課題は担い手の確保です。

(イチゴ農家・近藤昭さん)
「高齢なんですよ、若い就農者が来てくれたりしたら、なお活気づくと思う」

こうした状況から東みよし町は、新規就農者の支援に力を入れています。

県やミカモフレテックが行う「にし阿波いちご塾」では、イチゴの苗育てから栽培までを学ぶことができ、イチゴ農家へ挑戦しやすい環境を整えています。

2025年、いちご塾を卒業しミカモフレテックで働く、地元出身の三好華鈴さんは。

(いちご塾卒業生・三好華鈴さん)
「こういう農業というか、イチゴを作るのは初めてだったので」
「(いちご塾で)どういう過程でイチゴがなっているか、どういう梱包とかを改めて知れた」

支援体制が整うも、若い新規就農者の確保には苦戦しているのが現状です。

(東みよし町 産業課・栗本ゆかえ 課長補佐)
「地域おこし協力隊で、イチゴの新規就農者を目指しませんかという募集をかけているが、今のところ残念ながら応募者はいない」

オープンしたイチゴ農園には人を呼び込み、町の魅力を知ってもらう新たな入り口となることが期待されています。

(東みよし町 産業課・栗本ゆかえ 課長補佐)
「東みよし町はこれといって、ここをメインに来て体験できる施設がなかった」
「にし阿波トベリーファームができることで、イチゴ狩り体験に来ていただいて、ここってこんなところがあっていいなってなって」
「加茂の大クスとか、美濃田の渕を散策していただいたり、ここでイチゴの新規就農者になってみようかなって」
「循環していくことを目指している」

(ミカモフレテック・関成章 社長)
「単なるイチゴハウスを建てたってことではなくて、吉野川サービスエリアというすごく人が行き来する場所」
「人の流れをこの観光農園を通じて、オアシスや地元の飲食店など、ここに住んでみたいなとか、また来てみたいなとか」
「そう思ってもらえるような、機会を提供していきたい」
「そういう役割を担えるような、観光農園になればいいなと思っている」

オンリーワンのイチゴの産地を守り、地域を元気にする。

東みよし町のイチゴとつくる、新たな町おこしはどんな実をつけるのでしょうか。