Aqours リレーインタビュー Vol.5:斉藤朱夏 曜は“娘”のような存在 「あの日のあの瞬間が最高だった」と思えるように
『ラブライブ!シリーズ』でμ'sに次ぐスクールアイドルグループとして、2015年6月に結成されたAqours。2025年6月21日、22日に行われるライブ『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours Finale LoveLive! ~永久stage~』が、彼女たち9人での最後のワンマンライブとなる。
そこで、Aqoursのキャストへのリレーインタビューを企画。1人ずつ登場してもらい、これまでの活動や担当メンバーへの思い、次回キャストへのメッセージなどを語ってもらった。ライブ当日に向けて、存分に士気を高めてもらいたい。第5回は、渡辺 曜役・斉藤朱夏のインタビューをお届けする。(編集部)
■「キャストというより“メンバー”が立つステージを見せたい」
――斉藤さんがライブのパフォーマンスで意識していることや、大切にしていることは何ですか?
斉藤朱夏(以下、斉藤):曜ちゃんとしてステージに立つことです。『ラブライブ!シリーズ』の一番の魅力はアニメーションとのシンクロなので、そこを大事にしながらパフォーマンスをしています。もう10年間やり続けていることなので、今となってはそれが普通、みたいな感覚ですね。
「そこまで忠実にやらなくてもいいんじゃない?」と思っている方もいるかもしれないんですけど、私たちが目指しているのはキャスト本人がステージに立っていることではなくて、メンバーたちが立っていることなんです。だから細かいところまで観察して、違うと思ったところはすぐに直すようにしています。シンクロ率は、ライブをやるごとに上がっていると思いますよ。
――すごいですね。10年やってもなおブラッシュアップしているなんて。
斉藤:本当に細かいんですけど、「あの振りの手の角度、45度かと思っていたけど50度くらいかもね」とか、「膝が微妙に内側に入ってるね」とか、そのレベルの話なんです。正直、見ている人にはあまりわからないと思うんですが、私たちはそれを大事にしたい。アニメーションを見て気づいたことがあれば教えあったりして、日々クオリティを高めています。
――ライブ中のファンの方の反応や掛け声で、特に印象に残っているものを教えてください。
斉藤:挙げるときりがないですが、1つだけ言うとしたら5thライブ(『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 5th LoveLive! ~Next SPARKLING!!~』/2019年開催)の時に、ファンの皆さんがペンライトで虹を作ってくれたことです。ペンライトって、スタッフさんのほうで制御できるタイプもありますけど、そういうものではなく一人ひとりが手動で色を変えて虹を作ってくれたんですよ。それって、「Aqoursに虹を見せたい」というAqoursに対する気持ちや『ラブライブ!サンシャイン!!』に対する愛がないとできないじゃないですか。だから本当に感動しました。直後に披露したのがユニットの曲だったので、ちょっと気まずかったんですけどね(笑)。
――Aqoursのファンの皆さんは、「Aqoursを見たい」だけではなく「Aqoursに見せたい」という気持ちも持っているんですね。
斉藤:5thライブよりも前に、アジアツアーやファンミーティングで海外に行く機会があって、そこで現地のファンの方がいろんなサプライズを見せてくれたのも大きいと思います。たとえば、曜ちゃんがセンターを担当している曲の「恋になりたいAQUARIUM」で、アニメーションPVの演出と同じようにペンライトで“ヨーソロード”を作って見せてくれたんですけど、そういう話を伝え聞いたら、日本のファンの方も刺激を受けるじゃないですか。そういう経緯もあって、あの虹ができたんじゃないかなと個人的には思っています。
■Aqoursはどのグループよりも「負けん気が強い」
――Aqoursの楽曲の中で、自分自身のテーマソングにしたい1曲と、その理由を教えてください。
斉藤:「君のこころは輝いてるかい?」(以下、「君ここ」)です。10年もAqoursをやっていると、どうしても慣れてしまう部分があるんです。ライブ会場で毎回“次の約束”ができていたことも当たり前ではないはずなのに、なぜかそれに慣れている自分がいたりして。だからこそ、「私たちは『君ここ』でデビューしたんだ」「『君ここ』から出発したんだ」と肝に銘じたくて、テーマソングにしています。初心って、やっぱり忘れちゃダメですよね。慣れってよくない! 怖い!
――「君ここ」に限らず、Aqoursの曲はよく聴きますか?
斉藤:たくさん聴きます! 歌詞を覚えるために聴くこともありますけど、自分の気持ちを奮い立たせるために聴くこともありますね。私は“元気な人”というイメージを持たれがちですが、実はそんなことはなくて。落ち込むことも悩むこともたくさんあるんです。だから、「Aqoursを聴いて、前を向こう!」となることはすごく多いですね。
――Aqoursとして活動する中で、自分が成長したと感じた瞬間を教えてください。
斉藤:あまり意識したことがないので、難しいですね……。でも、ライブに関しては成長したなと思う瞬間が多い気がします。私は小学生の頃からダンスをやっていて、“格好いいダンス”しか知らなかったんです。だから、Aqoursとして“かわいいダンス”を求められても、何をどうすればいいのかさっぱりわからなかったんですよ。そもそも、「かわいいって何?」「私には無理無理!」って感じでしたし(笑)。だけど、今は全然できます! 格好いいもかわいいも、何でもこいですね。
――曜とシンクロしたからこそですね。
斉藤:そうですね。アニメーションを観察しながら練習をするので、かわいいポーズは自然と身につくんですよ。最初こそ照れがありましたけど、回数を重ねるごとにだんだんと“かわいい”がわかるようになってきました。
――そんな曜は、斉藤さんにとってどんな存在ですか?
斉藤:娘ですね! 私はママのように曜ちゃんを見ているので、彼女が嬉しいことは私も嬉しいし、彼女が悲しいことは私も悲しいんです。それに、「彼女の魅力を伝えるには?」「嫌われないようにするには?」ということもすごく考えています。曜ちゃんに命を吹き込む立場だからこそ、彼女を汚すことは絶対にできません。「曜ちゃんに何かしたら、許さないよ?」という、母親のような気持ちはずっと持ち続けています。
――それだけかわいいんですね、曜が。
斉藤:そりゃあかわいいですよー! みんなかわいいですけど、私の中では曜ちゃんが一番です!
――では、Aqoursはどのような存在になっていますか?
斉藤:家族です。長い年月をともにしてきましたからね。ある時期は、「また明日ね」が何日も続くくらい毎日のように会っていて、「明日しゃべればいいから今連絡しなくていいや」と思っていたくらいなんです。だから家族みたいだなって。
それに、自分の一番の味方になってくれるのもAqoursなんじゃないかなと思うんです。「だったらいいな」という願いでもあるんですけど。そのくらい、何でも見せられるのが彼女たち。ずっと甘えられる、特別な存在ですね。
――フィナーレライブのリハーサルで久々に会ったと思いますが、その時の空気感はいかがでしたか?
斉藤:何も変わらないですよ。おしゃべりする時はしゃべりっぱなしなんだけど、リハーサルには熱心に打ち込むという、メリハリのある時間を過ごしています。これはもう、10年前から変わらないですね。
私たちって、よくグループ活動ができているなと思うくらい個性的すぎる子たちの集まりなんです。環境が環境なら、ぶつかっていてもおかしくない。だけど、9人が一人ひとりの性格を理解しているし、Aqoursとしての目標が同じだから、不思議といいバランスで活動できているんです。団結力にも自信がありますね。イベントで別のグループと一緒になった時も、どのグループよりも負けん気は強いし、「かましてやる!」と思っています(笑)。
■「寂しい」のは私たちも同じ
――フィナーレライブに向けての意気込みを教えてください。
斉藤:ここへきて、やっとフィナーレライブの自分が想像できるようになりました(取材は5月上旬)。こんなに時間がかかったのは、今回が初めて。当日は不思議と冷静で、凛とした姿でステージに立てているんじゃないかなと、今は思っています。皆さんと一緒に過ごせるのは2日間と決まっているので、この2日間で「Aqoursが好き」「『ラブライブ!サンシャイン!!』が好き」「『ラブライブ!シリーズ』が好き」という気持ちをみんなで共有して、この先もずっと「あの日のあの瞬間が最高だった」と思えるようなライブにしたいですね。
――では、今改めて伝えたい、ファンの皆さんへのメッセージもお願いします。
斉藤:「寂しい」「嫌だ」と思っているのは、私たちも同じ。だから、「寂しがっているのは自分たちだけか」とは思わないでほしいです。AqoursはこれまでもこれからもAqoursらしくあり続けます。ライブタイトルで“永久”と言っているくらいなので、その言葉を信じてあたたかく見守っていてください。
――ここからはリレーパートです。前回インタビューした小林愛香さんからは、「曜ちゃんと同じくらい明るいそのマインドはどこからきているの?」という質問をもらいました。「いつも一緒にバカやってくれてありがとう!」というメッセージとともに。
斉藤:ははは! いえいえ~(笑)。明るくいられる理由、みたいなことですよね? それはもう、思いやりだと思います。自分のために明るくいるのではなくて、周りにいる人たちのことを考えているからこそ、こうなっているんですよ。自分で言うのも変ですけど(笑)。私は、その場の空気感とかみんながどんなことを思っているのかとかを常に考えているタイプなんです。それを考えたうえで声を掛けるから、自然と明るい言葉になるんですよね。だから周りからも明るいと思ってもらえるのかなと。
――昔からそういうスタンスなのでしょうか?
斉藤:基本的には変わっていません。0歳の頃からの幼馴染と久しぶりに会った時も「朱夏は何も変わってないね」「ずっと明るくて、ずっとクラスの中心にいる」と言われたので。そういえば、ピアノの先生にも「3歳から変わってない」と言われたことがありますね。本当に変化がないんじゃないでしょうか(笑)。人が好きなところも、ずっと変わっていないです。
――では、次に登場していただく小宮有紗さんへの質問とメッセージをお願いします。
斉藤:有紗には、気になること全部聞いているからなぁ……。じゃあ、Aqoursとは直接関係ない質問ですけど、「美容で意識していることを教えて!」で、お願いします。有紗はかわいいので、美容法を知りたい人、多いんじゃないですかね?
――確かに。いい質問をいただきました。
斉藤:で、メッセージは「ありちゃん、目が大きくてかわいいね!」にします。「あ、ありがとうございますぅ」みたいなリアクションが返ってきますよ、きっと(笑)!
(文=松本まゆげ)

