物には魂が宿る。古来から日本には長く愛用した道具などに神や精霊が宿ると言われています。このことから子供のころは誰もが物を大事にしなさいと言われたものですが、「幼稚園のころから使い続けてきたキティちゃんのフォークがついに砕けた」というツイートが話題になっています。

 リプ欄には「いままでお疲れ様」「勤労キティ、いや慰労キティ」といったこれまでの使用に対する労いの言葉から、「私が愛用している食器も見てほしい」と多くの方の長年愛用しているスプーンやフォークの写真であふれ、13万件のいいねを集めています。

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 投稿を行ったのはリットルさん(@999cc)。このフォークは約30年の長い間使用してきたもので、それまで特にひび割れなど破損もなく、この日もケーキを食べていたところ突然崩れてしまったとのことです。

 話をうかがうと、このフォークはもともとはリットルさんの年の近い妹のお弁当セットであったと記憶しており、リットルさんが幼稚園、妹さんが保育園に通っていたころに両親が購入したものとのこと。

 スプーンとフォークがセットになったものだったそうですが、いつのまにかスプーンは紛失してしまったそうです。壊れているわけでもないし、買い換える必要もないからいいか、と使い続けて30年の月日がたち、2021年4月18日についにその時を迎えました。

 長年使い続けてきた物が壊れる場合は、持ち主の身代わりになって災厄を引き受けてくれたとみなされることも多いようです。スピリチュアル的な話ですが、物を大切にしていると魂が宿り、主の身に降りかかる大きなけがや病気から身を守ってくれた、という話は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

 物を大事に扱うことの大切さを思い出させてくれたリットルさんに対し、「自分の使っているフォークも最後まで大事に使います」と感謝の言葉を伝える方も。大往生できっとフォークも幸せだったと思います。

 近年は断捨離ブームで物を溜め込まないことにスポットが当てられがちですが、長年愛着を持って同じものを使い続けることも大事であると言えるでしょう。

<記事化協力>
リットルさん(@999cc)

(山口弘剛)