3年乗ればEVの充電器設置代が取り戻せる!

 電気自動車(EV)用に、自宅に200ボルト(V)の普通充電器を設置する際の費用は、約10万円というのが相場だ。もちろん、知り合いの電気技師に頼んで、より安くできた例があるし、もう少し費用が掛ったという場合もあるはずだ。費用の高低を分けるのは、一つは家の配電盤から駐車場までの距離で、その配線が伸びると数万円の差が出る場合がある。また、駐車場に設置する設備がコンセントのみの場合と、コネクターなどを収納するケースを取り付けるかどうかでも費用は変わってくる。

 次に、一般家庭の電気契約は、20Aというのが多いはずだが、これを30Aまで増やしておくと日常的に使う家庭電化製品との重複で、ブレーカーが落ちるなどの懸念を減らすことができるだろう。当然、電力契約の基本料金が違ってくる。東京電力を例にすると、一般家庭用の従量Bの基本料金として、20Aは561.6円/月のところ、30Aでは842.4円/月となる。毎月280円ほどの差だ。ほかに、夜トクプランを選ぶと、電力量料金が安くなるような契約もある。ただしその分、日中の料金は高くなる。

 電気代とガソリン代の比較では、1km走るための燃料代として試算してみる。日産リーフの電力消費は、一充電走行距離を伸ばせるe+で161Wh(ワット・アワー)/kmだ。これも東京電力を例に、電力量料金でもっとも高い金額で試算すると、1Whあたり30.02円なので、1km走るための電力量料金は4.83円と計算できる。

 では、ガソリンエンジン車ではどうか。日産車に適切な競合車種がないため、いま注目のマツダ3で見てみると、2リッターガソリンエンジンの燃費は15.8km/Lだ。7月半ばのガソリン価格でレギュラーガソリンが全国平均の139.9円として、1km走るための燃料代は8.85円と計算できる。したがって、リーフの1.8倍強だ。

 マツダ3にはディーゼル車があるので、こちらでも計算してみると、軽油価格を1リッターあたり121.0円とすると、20.0km/Lなので、1km走るのに6.05円になる。

 いずれにしても、燃料代金はEVの方が安いことがわかる。これが、充電コンセント設置費用とどう関係してくるかと試算してみると、年間1万km走行するとして、ガソリン車との年間の燃料代の差額は4万200円なので、3年後の最初の車検前までにはEVの方が安く、コンセント設置代金約10万円を取り返せる計算になる。

日産には電気代が安上がりになるサービスも

 さらに、日産ではゼロ・エミッションサポートプログラム2として、会費2000円(税別)/月で、全国の日産ディーラーの急速充電器約1900基と、NCS(日本充電サービス)の急速充電器約4000基の合計5900基で、充電をしたい放題にできる。走行距離が多い人ほど、電気代が安上がりになるサービスだ。

 そのほか、保守点検においては、まずエンジンオイルの交換が不要であり、ブレーキパッドの減りもEVは少ない。アクセルのワンペダルで運転する日産車では、e-Pedalを上手に使えばブレーキパッドの減りをより抑えられるだろう。一方で、車両重量はエンジン車に比べ200kg前後重くなるので、タイヤの減りは多少早いかもしれない。

 大まかな計算ではある。損得だけをいえば、絶対にEVは安いとはいえない面があるかもしれない。だが、充電コンセントの設置などの初期投資を除けば安上がりに乗れる可能性があり、日産の充電サービスなどを上手に利用すれば、かなり経済的にもなってくるのではないか。

 また、EVであればこそ活かせるVtoH(ヴィークル・トゥ・ホーム)を設置すれば、万一の停電にも対処できるなどエンジン車では不可能だったこともでき、年々減っていくガソリンスタンドに立ち寄る必要もない。損得だけでなく、日々の暮らしのなかに、いかに安心を採り入れるかを重視するなら、EVの選択は十分にあり得る。