カナダの地下鉄駅には、独特な美しさがある。そして、それを理解する人たちがいる

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多くの人にとってはただの移動手段のひとつでしかない地下鉄の駅を、日々撮り続けているフォトグラファーがいる。カナダのクリス・フォーシスが撮る写真に写るのは、普段駅を足早に通りすぎる人々が気付くことのない、駅の知られざる美しさだ。

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2/20Fabre駅

3/20Henri-Bourassa駅

4/20Plamondon駅

5/20Fabre駅

6/20De L'Eglise駅

7/20Champ-de-Mars駅

8/20De La Savane駅

9/20Jean Drapeau駅

10/20Namur駅

11/20Lionel-Groulx駅

12/20Sherbrooke駅

13/20Langelier駅

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15/20Jarry駅

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17/20Jean-Talon駅

18/20Charlevoix駅

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Radisson駅

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ほとんどの人にとって、地下鉄は、A地点からB地点に移動するための狭苦しい手段で、それ以上のものではない。ぶらついたり、景色を楽しむという誘因もほとんどない。しかしクリス・フォーシスにとっては違う。

写真家のフォーシスは、モントリオールの地下鉄に乗るときいつも自分の時間をもち、たくさんの写真を撮っている。彼のカラフルだが飾り気のない画像は、地下鉄システムの入り組んだ建築上のディテールを浮き彫りにする。それは華麗と呼ぶに値するものだ。

北米で3番目に混雑する地下鉄システムは1966年に開業した。開業当初の26駅から68駅にまで増えた駅は、それぞれ独特の外観と雰囲気をもっている。ジャン・ポール・ムソー、マルセル・フェロン、ジャーメイン・バーゲロンらのような芸術家たちが、彫刻やステンドグラス、壁画をつくり、乗換駅をギャラリーに変えた。「モントリオールの地下鉄システムは、モントリオールの精神を体現する建築スタイルの小宇宙へと発展したのです」と、フォーシスは言う。

被写体をみつけるべく、フォーシスは彼の目を奪う何かに出合うまで、その路線に乗り続ける。その何かを見つけるとすぐに、ベストアングルを求めてあらゆる場所をくまなく探る。

まず自分の携帯電話を使って構図を考える。そして頭のなかで構図を描くとすぐに、フォーシスは自身のキヤノン70Dを三脚に取り付け、誰もいなくなるまで待ち、それから写真を撮る。当然そこには作品のために十分な自然な明かりはないので、彼は長い露光に頼る。もし彼が電車を撮るのであれば露光は一般的にf/8、100ISOで1秒前後だ。

人影のない景色を捕らえるには大変な忍耐が必要で、フォーシスはよく、ピークを避けた時間帯、午前11時から午後2時とか午後6時以降に作品を撮る。駅のリズムを知っていると何かと便利だ。そのままできれいな写真を撮れないときは、頭の中でみた景色をつくるために編集ソフトに頼り、異なるフレームを混ぜ合わせることもある。

#mtlmetroproject

Chris M Forsythさん(@chrismforsyth)が投稿した写真 -

彼は自分の作品をInstagramにアップし、ハッシュタグ(mtlmetroproject)を使いそれらを整理する。すると驚いたことに、ほかの人たちも自分自身の地下鉄写真を同じハッシュタグで掲載し始めた。いまのところ、全部でほぼ1000枚の写真があり、フォーシスは他人がこの楽しみに加わるのをみるのが好きだ。「まるで違う通勤者たちの目を通して見た駅の記録のようです」と彼は言う。

フォーシスは1年前にそのプロジェクトを始め、約40の駅を撮影した。すでに中間地点を過ぎたが、全駅を制覇してもこのプロジェクトをやめる予定はない。「地下鉄探検でインスピレーションと楽しみを見つけられる限り、撮影をやめる理由はない」と、彼は言う。

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