脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「『週刊少年ジャンプ』、(2026年35号、7月27日(月)発売)をまるごと一冊読んだ感想。」を公開した。子供時代以来、久しぶりに同誌を最初から最後まで通読したという茂木氏。進化し続ける漫画の技術に驚嘆しつつ、アンケート至上主義がもたらす業界の構造的な課題や、今後のグローバル展開について鋭い分析を展開している。

動画で茂木氏は、今でも100万部以上を発行する同誌の「相変わらずのアンケートシステム」に言及。「どの作品もえりすぐりというか、ものすごい競争を勝ち抜いて連載を勝ち取り」と、漫画家が抱えるプレッシャーの大きさを推し量った。

また、絵やコマ割りなどの技術が「ものすごい技術が上がってきてるというか、うまいんですよ」と絶賛。誰のセリフかを示すために小さな顔を描くスタイルなどを例に挙げ、「漫画の進化ってすごいなと」と称賛した。一方で、「友情・努力・勝利」という伝統的なテーマを踏襲しつつも、女性読者や大人など多様な読者層を意識した作品が増えている点にも着目している。

続けて、読者のアンケート結果に合わせて作品やストーリーを変えていくシステムに対し、クリティカルな視点も提示。「ファンタジーとか異世界とか、独特のギャグの入れ方とか、収束的進化が起こってる」と述べ、過酷な競争の中で「内容の多様性をどう確保するかっていうのは、編集部としても苦労されてるところなのかな」と推察した。

最後に茂木氏は、日本の漫画が世界的に高く評価されている現状を踏まえ、最初からグローバルなテイストの作品を掲載することで「逆に日本の読者に対して教育効果がある」と提言。漫画が文芸誌を凌ぐ巨大な知的財産を生み出すメインカルチャーになっていることに触れ、「日本の子供たち、青少年のマインドをこれからどう育んでいくのか」と、今後の漫画界への期待を込めて動画を締めくくった。

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