吉本興業が激怒して「一律出禁」を発令…!鬼越トマホークのスポーツ紙”誤報騒動”の舞台裏
鬼越トマホーク・良ちゃんをめぐる「誤報」
7月30日夜、LINE NEWSのトップ画面に「さらっと重大発表」というトピックが掲載された。
サムネイルに使用されているのは先日アンジャッシュ・渡部建への暴言ツイートで騒動になった鬼越トマホーク・良ちゃん。一体なんの発表かと記事本文を開くと、タイトルは「鬼越トマホーク・良ちゃん、さらっと重大発表「吉本は本所属から業務提携になっちゃった」というもの。自身のYouTubeチャンネルで配信された動画内で、吉本所属から業務提携に切り替わった旨を語っていたという。
同記事は同日中に配信先を含めてすべて削除されたが、その裏では「配信したメディアは吉本幹部から大目玉を食らっていた」(スポーツ紙デスク)そうだ。近頃は目に余るというほど増えてきた「タイトル釣り」「タイトル詐欺」のネットニュース記事だが、実情は思った以上に深刻化しているとみられる。
渡部との騒動で、表向き事務所内では「処分なし」と思われた鬼越だが、同日「スポーツニッポン」のWEBサイト「スポニチAnnex」で配信された記事を読む限りでは、事後報告的に「所属契約を解除された」と発表したことになる。そして配信から数時間しないうちに、XなどのSNSやYahoo!ニュースのコメント欄では「当然の措置だと思う」「完全にクビでいい」など厳しい声が飛び交う事態になった。
「しかし一方で『これは誤報では』とする意見もありました。同記事では良ちゃんが『吉本は本所属から業務提携になっちゃったから』と話すと、相方の金ちゃんも『サポート契約みたいになったから』と補足した、とまとめられていましたが、その前段では先輩芸人である中川パラダイスについての話をしていることが分かる。中川は今年、サポート契約に切り替わったと発表しており、多少知識があれば『業務提携になったのは良ちゃんではなく中川パラダイスでは?』ということが把握できます。ところが、同記事はタイトル・本文共に『鬼越が業務提携に』という形でまとめられており、多くの一般人コメントは『鬼越は吉本から切られた』という前提で書き込まれていた」(芸能ライター)
吉本興業が下した「取材出禁」の制裁
タレントの進退に関わる問題だけに、当然吉本やコンビにも、各方面から問い合わせや連絡が殺到してしまったという。
「当然、吉本サイドは大激怒で即座にスポニチサイドにクレームを入れました。まず、そこからほどなくして記事タイトルが『鬼越トマホーク・良ちゃん、中川パラダイスは「吉本は本所属から業務提携になっちゃった」』と変更、さらに本文も『中川は』と前置きが入り、記事の末尾には『実際は中川パラダイスさんの業務提携の話でした』とのお詫びも追記されました。
裏では編集幹部から吉本への謝罪もあったようですが、すでに取り返しがつかないほどに情報が拡散されてしまった後だけに、結局配信先を含めて記事はすべて削除された上に、スポニチはペナルティとして吉本興業関連のイベントやインタビューを“一律出禁”という厳しい処分がくだされたとも聞きます」(前出・デスク)
こうして「釣りタイトル」騒動は一段落を迎えたが、昨今はメディア側もこの問題に関しては「麻痺してきている部分が否めない」(同)という。
「一般読者からも『最近は明らかに増えている』と指摘されることもあるように、確かにこの1〜2年ほどでタイトル詐欺の記事配信はもはや『やって当然』くらいの感覚になりつつあります。よくあるのは『人気俳優が●●』『20歳の有名アイドルが●●』など、あえて主語を伏せた見出しにして、いざ記事を開くとまったく無名のタレントに関するニュースというもの。
またひどいものになると、タレント名は名字だけにして『●●が衝撃の結婚発表!』などと惹きつけておいて、実際にニュースになっているのは誰もが思い浮かべる有名タレントではなく、これまた無名のタレントという具合。古くからある古典的な手法ではあるのですが、当然連発することなど許されないし、なにより自信を持ってリリースした記事であればこうした小細工をする必要などありません」(同)
さらにいえば、今回の鬼越に関しては見出しどころか本文まで間違っていることだ。
「類似のケースでは、先頃腰痛の悪化を理由に一部テレビ番組の降板を発表した伊集院光が『日刊スポーツ』で配信されたWEB記事のタイトルに、ラジオ番組内で苦言を呈するという一件も。各社とも『腰痛が原因』という見出しを付けていたものの、日刊スポーツは『伊集院光「限界です」自身出演テレビ番組巡り「ご退席させていただく」理由も説明』と理由を挙げずに記事を配信。敢えて理由を省くことで、読み手の受け取り方も変わってしまう危険性があるのでは、という話です。しかも日刊スポーツは、さらにこの伊集院による“苦言”もそのままネットニュース化しており、同業者から『お詫びでもなければ訂正でもない“居直り記事”だよ』と失笑を買っていた」(同)
なぜ「釣りタイトル」が跋扈するのか
書かれた側は誰も得をしないどころか損ばかりの“釣り”が横行してしまう背景について、ウェブサイト編集者は以下のように指摘する。
「こうも釣り見出しが横行している原因として、WEBニュースが収入の基盤になってしまっている紙メディアが、とにかくコストを下げようと記事執筆だけでなく編集やチェック、さらには掲載の権限まで、本体となる編集部ではなくWEB専門のチームに任せるようになってしまったことが挙げられます。いわゆる『判っている人間』の確認が行われないため、記事をスピーディーかつ量産することは可能になったものの、現実的には“釣り”どころか“詐欺”“フェイク”まで横行してしまうようになってしまった。
一部の媒体では、下請けの下請けのさらに下請け――といった完全に素人のライターが書いてきた原稿を、各業界やメディアとは縁もゆかりも無いスタッフが斜め読みして即アップ、Yahooニュースなどのポータルサイトを通じて世界中に配信……というのが大手一般メディアとネットニュースの現状なんです」
今回のように、タレントや所属事務所が動けば出禁などの処分もあり得るが、多くの“釣り”案件には特にペナルティも科されないという。
「大手ポータルサイトがこれらに警告をしたり配信を停止させたりといった、相応の制裁が行われれば話は別ですが、注意こそされてもそれ以上の措置は取られていない。それどころか、記事の誤りを指摘するコメントが相次ぐほどに記事のPVは増えるため、メディア側からすればまるで損がないんです。なにかしら事態に一石を投じるような事件でも起こらない限りは、今後も釣り・詐欺は是正されるどころか、増え続けることが予想されています」(同・編集者)
どれだけ批判され白い目を向けられようとも、以上のような事情で、今日も釣りタイトル記事が大量に配信されているわけだ。
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