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前輪駆動も選べるE-アウトバックの兄弟

トヨタから、心惹かれるバッテリーEVが登場した。bZ4Xのボディを延長し、クロスオーバー感をより強めた、bZ4X ツーリングだ。ピンと来る読者は多いと思うが、スバル E-アウトバック(トレイルシーカー)の兄弟に当たる。

【画像】ワゴンを選ばない理由を見つけにくい bZ4X ツーリング サイズの近いEVたち トレイルシーカーも 全141枚

スバル版と異なるのは、ツインモーターの四輪駆動に加えて、シングルモーターの前輪駆動も選べること。その航続距離は590kmと、シリーズの中では最長になる。


トヨタbZ4X ツーリング FWDデザイン(英国仕様)

bZ4X ツーリングは、通常のbZ4Xより全長が140mm長いが、すべてリアのオーバーハングに充てがわれた。その結果、横から見たシルエットは、慣れ親しんだステーションワゴンへ仕上がっている。

最低地上高は11mm持ち上げられ、走破性へプラス。四輪駆動版ではタイヤの外形も大きくなり、15mm高くなるという。「オールロード」感を増したスタイリングを、引き立てるスタンスだろう。

バッテリーは増量でも約25kg軽い車重

試乗した前輪駆動のデザイン・グレードでは、アルミホイールは18インチ。光沢のあるプラスチック製カバーが掛けられ、うっかり悪路や縁石で傷をつけても、ホイール自体を交換する必要はない。

bZ4X ツーリングの技術的な特徴は、駆動用バッテリーの容量がbZ4Xより大きいこと。CATL社製セルの改良によるものなのか、理由は明らかではないが、通常の前輪駆動では69.0kWhながら、ツーリングでは71.0kWhになる。


トヨタbZ4X ツーリング FWDデザイン(英国仕様)

少なくとも、このバッテリーは従来品より軽く、エネルギー密度は高いはず。確実にツーリングのボディは大きいのに、車重は通常のbZ4Xより25kg前後も軽いからだ。航続距離が長い理由になっている。

重要な機能に残された物理スイッチ

ステアリングホイールは直径が小さめで、ダッシュボードに対して低い位置に据えられる。メーター用モニターはフロントガラスの付け根付近で、目線移動を抑えている。

やや癖のある運転姿勢だが、視界は全方向で良好。bZ4Xから最低地上高は僅かに増えていても、運転席の目線が明らかに高くなったとは感じない。メーター用モニターは、筆者の場合、ステアリングのリムに隠れることはなかった。


トヨタbZ4X ツーリング FWDデザイン(英国仕様)

ワイパーやミラー、ヘッドライトなどの重要な機能には、物理スイッチが用意されている。ドライブモードやスタビリティ・コントロール、エアコン、オーディオなどにも、しっかり物理ボタン。走行中に、タッチモニターのメニューへ手を伸ばす必要はない。

20世紀的なスタイルかもしれないが、それを守り続ける姿勢へ筆者は拍手を送りたい。こちらの方が直感的で、操作しやすいと思う。

通常のbZ4Xより50%も拡大した荷室

一方で、タッチモニターの操作性に優れるわけではない。運転支援システムの不要な機能をオフにするには、メニューを掘り下げる必要がある。

後席側の空間は、大人でも不満なし。荷室容量は、通常のbZ4Xより50%も拡大したという。完全にスクエアな形状というわけではなく、このクラスでは平均的な広さだが、小型犬やキャンプ道具には充分な空間がある。


トヨタbZ4X ツーリング FWDデザイン(英国仕様)

荷物を固定するフックが備わり、後席をテールゲート側から倒せるレバーもある。リアガラスは強く寝かされておらず、開口部は大きく、実用性に不満はないだろう。

ちなみに、北米市場ではbZ4X ツーリングではなく、bZウッドランドと命名された。こちらの方が、クルマの雰囲気に合うかもしれない。

気になる走りの印象とスペックは、トヨタbZ4X ツーリング(2)にて。