27年度予算編成は難航必至 成長枠要求は無制限、財政不安も

政府の2027年度の予算編成は難航が必至だ。投資拡大で経済成長を目指す分野には各省庁からの概算要求に上限を設けないため、財政規律を重視する財務省が厳しく査定できるかどうかが問われる。市場が野放図な財政運営と不安視すれば、家計の負担増につながる金利上昇や円安を招きかねない。
高市早苗首相は「責任ある積極財政」を掲げ、27年度の当初予算編成からその実現に意欲を示す。近年常態化する補正予算からも脱却する方針。当初予算の規模は26年度の122兆円強を超え過去最大が見込まれる。増額幅をどれだけ抑えられるかが焦点となる。
予算編成の注目点は、経済成長の加速を狙う新たな投資枠だ。人工知能(AI)や半導体などの成長分野や危機管理投資を想定するが「投資ありきでリターンがどれだけ見込まれるかの観点がない」(与党幹部)との声も上がる。
市場も「予算規模がどの程度になるのかは未知数だ」(SMBC日興証券の関口直人エコノミスト)と身構える。財政不安から外国為替市場で円が売られれば、輸入品の物価上昇が進む恐れがある。

