米イランが攻撃応酬…トランプ氏、覚書に基づく停戦「終わった」
【アンカラ=池田慶太、テヘラン=吉形祐司】米軍は7日、イランがホルムズ海峡を航行中の商船を攻撃したことへの報復としてイランを空爆したと発表した。
イランもバーレーンとクウェートの米軍施設85か所を標的にミサイルと無人機で反撃したと発表し、攻撃の応酬となった。トランプ米大統領は8日、イランとの覚書に基づく停戦は「終わった」と述べ、協議の先行きが不透明となっている。
トランプ氏は訪問先のトルコで記者団に対し、「多くの時間を無駄にしている。これ以上彼らとはディール(取引)したくない。病んでいる」とイランに不満を表明した。「彼らはがんだ。早期に除去しなければならない」と語り、現指導部の排除に乗り出す可能性に言及した。一方で、米国の交渉担当者が望めば交渉を容認する考えも示した。
これに先立ち、米軍は7日、イランによる商船攻撃への報復として、防空システムや沿岸レーダー基地などイランの80か所以上の標的を空爆したと発表した。イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」も8日、ミサイルと無人機で米軍施設に反撃したと発表した。革命防衛隊は、隊員1人が死亡したとしている。
トランプ氏は8日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談で、イランに関し、「今夜、彼らに強力な打撃を与えるつもりだ」と述べた。イラン船舶を対象とした海上封鎖を再び実施する可能性にも言及した。
また、米財務省は7日、イラン産原油の禁輸措置を再開する方針を示した。覚書に基づき、輸出を2か月間許可していたが、新規取引は認めないという。イラン外務省は覚書に違反していると非難した。対立が先鋭化する中、戦闘終結の最終合意へ向けた協議を早期に再開できるかどうか、予断を許さない状況だ。

