「体重は標準なのに体調が優れない」という場合、見た目ではわからない「隠れ肥満」が原因かもしれません。今回のテーマは「隠れ肥満の特徴と肥満症の診断基準」です。総合内科医の中路先生に、BMIだけでは判断できない肥満症の診断基準について解説していただきました。

「隠れ肥満」を見分けるサイン

BMIが正常範囲内であっても、実は内臓脂肪が蓄積している状態を「隠れ肥満(正常体重肥満)」と呼びます。中路先生によると、最も分かりやすいサインは「腹囲」であり、男性85cm以上、女性90cm以上がその目安です。

手足は細いのに、お腹だけがぽっこりと出る「リンゴ型体型」は隠れ肥満の典型例。また、健康診断のデータで血糖値や中性脂肪、肝機能の数値に軽度の異常が出始めている場合も、内臓脂肪が溜まっているサインです。日頃から体組成計で内臓脂肪レベルを定期的に測定する習慣が、早期発見へとつながります。

「肥満」と「肥満症」は別物

単にBMIが25以上の状態を「肥満」と呼ぶのに対し、その中で健康障害を合併しており、医学的な治療が必要な慢性疾患の状態を「肥満症」と呼びます。

2型糖尿病や高血圧、脂質異常症など、定められた11の健康障害のうち一つでも合併していれば、たとえBMIが25をわずかに超える程度であっても肥満症と診断されます。

「逆に、いくらBMIが高くても健康状態に異常がなければ、基本的には経過観察となります」と中路先生は話します。つまり、内臓脂肪の有無とそれが健康にどう影響しているかこそが、治療の対象か否かを分ける本質的な境界線なのです。





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